
42歳の山本タカシが離婚したのは10年前。元妻は当時7歳だった子どもを連れて出ていき、今も連絡が取れないまま。離婚して以来子どもにも会えず、ただ毎日出社して誰もいない家に帰るという、虚無感に包まれた日常を送っていました。そんなある日、職場の事務に30歳の独身女性・鈴木さんが入社してきます。職場の年上女性たちからは「チャンス」とはやし立てられますが、タカシとしては複雑な気持ちで――。
話題を呼んだ『妻が口をきいてくれません』の著者・野原広子さんが、複雑な感情が入り混じる離婚後の家族を描く『今朝もあの子の夢を見た』を7回連載でお送りします。今回は第3回です。
※本記事は野原広子著の書籍『今朝もあの子の夢を見た』から一部抜粋・編集しました。
笑う42歳







著=野原広子/『今朝もあの子の夢を見た』

