妊娠8カ月のカオリさんは出産を控え、楽しみと不安が入り混じっていました。そんな中、夫・リンヤさんが仕事を辞め、起業すると言うのです。そこで、リンヤさんは、半年の猶予を与えられました。
しかし、息子・マモルくんが生まれても、憧れの社長・リョウさんとの飲み会に参加し、泥酔して朝帰りするリンヤさん。カオリさんが飲み会を控えてほしいとお願いしても、「半年だけ耐えてほしい」と情に訴え、リョウ社長の「家族を犠牲にせず成功はない」という言葉を胸に、毎晩飲み歩く日々を続けます。
約束の半年が経っても、会社は軌道に乗らず、それでもなお、リンヤさんは家族をないがしろに。カオリさんは、リンヤさんを見限り、職場復帰を早めて仕事も育児もひとりで担うようになりました。そんな中、リンヤさんは、「成功する経営者は、家族を大切にしている」という言葉を耳にします。
成功に執着する夫、家庭の外では…
俺は、内心「そんなわけがない」と思いながらも、成功するために家事も育児もこなしました。

















「仕事も家庭も大切にしてかっこいい」
リンヤさんは、行きつけの飲み屋で、お気に入りの女性にほめられデレデレに。
しかし実際は、家事を面倒だと思っており、「なんでこんなことやってんだろ……」と洗濯物を適当に済ませます。
それをカオリさんに指摘されると、「ケチつけるなら、全部自分でやれよ」と言い捨てるのでした。
家事を適当にこなして、注意されると逆ギレ。理想の夫とはかけ離れていますね。「仕事をしているから」「家事をしているから」と優劣をつけるのではなく、共働きだからこそ、支え合う姿勢が必要なのではないでしょうか。
外で見栄を張り、ほめられるよりも、共に暮らす家族から「かっこいい」と思ってもらえるほうが、ずっと心地いい関係でいられるはずです。
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