下村観山があまり知られていない理由は?
下村観山《富士》, Public domain, via Wikimedia Commons.
これまで見てきたように、観山は日本美術と西洋美術を融合させ、日本画の未来を切り拓いた超重要な画家です。しかし、現在の知名度はそれほど…といったところ。
理由はいくつか考えられますが、横山大観が注目を集めすぎて、その陰に隠れる形となっているのでは、と感じます。
横山大観《秩父霊峰春暁》, Public domain, via Wikimedia Commons.
大観は東京美術学校で観山と同期だった画家。色彩の濃淡で空気を表す「朦朧体」を確立した画家のひとりです。
その功績に加え、数々の酒豪エピソードが追い風となり、大観の名前は浸透しつつあるのですが…観山はまだまだ…。大観とともに朦朧体を確立した菱田春草があまり目立たないのも、同じような理由ではないかと…ごにょごにょ…。
【まとめ】日本と西洋の美を融合させた日本画家、下村観山
下村観山《春雨図屏風》(左隻), Public domain, via Wikimedia Commons.
幼い頃から絵が得意で、絵の道へ進んだ下村観山。狩野派や琳派、やまと絵に軸足を置きつつ、西洋絵画ならではの奥行きを取り入れて、西洋化で存亡の危機に晒された日本画の未来を切り拓きました。
屏風絵など大作が多く、観ていると体ごと吸い込まれてしまいそうです。鑑賞の機会があったら、独自の世界観をたたえる観山の絵画を、ぜひ全身で味わってみてくださいね。
