「お前はうちの子じゃない」モラハラ父の歪んだ娯楽。娘が「血のつながり」を疑って怯える様子を見て、ニヤニヤ笑う恐怖【作者に聞く】

「お前はうちの子じゃない」モラハラ父の歪んだ娯楽。娘が「血のつながり」を疑って怯える様子を見て、ニヤニヤ笑う恐怖【作者に聞く】

「お前…うちの子じゃないんじゃないか?」と父に言われてしまい…!?
「お前…うちの子じゃないんじゃないか?」と父に言われてしまい…!? / 画像提供:しゃけなかほいさん

自身の妊娠をきっかけに、育児漫画や過去の体験談を描き始めたしゃけなかほいさん(@syake8989)。X(旧Twitter)で公開されている『【モラハラ】父親が苦手です【毒親】』は、作者が幼少期に受けた父親からの理不尽な言動を、コミカルかつ切実に描いた話題作だ。今回は、何気ない会話から娘を不安のどん底に突き落としたエピソードを紹介する。冗談では済まされない父親の言葉に、幼いしゃけなかほいさんは何を思ったのか。当時の心境について話を聞いた。


■「家系にB型はいない」小学生の娘を騙す父
【モラハラ】父親が苦手です【毒親】4-1
【モラハラ】父親が苦手です【毒親】4-1 / 画像提供:しゃけなかほいさん
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4-3 / 画像提供:しゃけなかほいさん


ある日、家族団欒の中で血液型の話題になったときのことだ。父はAB型、母はO型、そしてしゃけなかほいさんはB型である。すると父は「お前B型か、珍しいな」と呟き、真剣な表情でこう言い放った。「父と母の家系にB型はいない。お前……うちの子じゃないんじゃないか?」遺伝の知識がない小学生のしゃけなかほいさんは、父の言葉を真に受けて凍りついた。自分だけ血がつながっていないのかもしれない。そんな絶望感に襲われる娘を見て、父は楽しそうに笑っていたという。娘が傷つく反応を楽しむ、歪んだコミュニケーションだったのだ。

■母も否定してくれなかった孤独

その後、父からは「嘘だ」と告げられたものの、一度植え付けられた疑念は簡単には消えなかった。しゃけなかほいさんは当時を振り返り、「中学生になって学校で血液型の遺伝確率を勉強するまでは、心のどこかで親を疑い続けていた」と語る。さらに残酷だったのは、その場にいた母親の態度だ。助け舟を出すどころか、なぜか父親の悪ふざけに便乗し、「うちの子じゃない説」を否定してくれなかったという。「幼い私は不安で仕方がなかった」一番身近な大人たちから存在を否定される恐怖は、計り知れないトラウマとなって残った。

冗談のつもりだったとしても、子どもにとってはアイデンティティを揺るがす大事件だ。しゃけなかほいさんのブログやSNSでは、こうした毒親エピソードのほか、スーパーで見かけたクレーマーの話なども投稿されている。


取材協力:しゃけなかほい(@syake8989)

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