成長期に身長を伸ばすためには、運動・食事・睡眠が大きく関わっています。バスケットボールやバレーボールのような全身を使った運動が骨に適度な刺激を与え、成長ホルモンの分泌を促すとされています。また、栄養面ではタンパク質やカルシウムが重要ですが、バランスの良い食事が何より大切です。さらに、成長ホルモンは睡眠中に活発に分泌されるため、睡眠時間も欠かせません。本記事では中川将吾先生に、身長を伸ばすための具体的な生活習慣について詳しく教えてもらいました。

監修医師:
中川 将吾(つくば公園前ファミリークリニック)
2009年筑波大学医学専門学群医学類卒業後、小児整形外科を専門とし、筑波大学附属病院、滋賀県立小児保健医療センター整形外科、茨城県立医療大学付属病院整形外科などで勤務し、様々な経験を積む。2022年にはつくば公園前ファミリークリニックを開設し、地域に誇れるクリニックを目指し診療に励んでいる。
編集部
成長期には、どのような運動をすれば身長が伸びるのでしょうか?
中川先生
身長を伸ばすには骨に適度な刺激を加え、かつ全身を大きく動かす運動が良いとされています。例えばバスケットボールやバレーボールなどの全身を使ってジャンプを繰り返す競技は、骨に適度な刺激を与えることで骨密度の増加が起こるとされていたり、成長ホルモンの分泌を促したりすると言われています。そのため、身長の伸びにも良い影響を与えるのではないかと考えられます。ただし、特定の種目をおこなうことが必ずしも身長の増加に結びつくのではなく、適度な骨関節への刺激がおこなえる全身運動によって成長ホルモンの増加を促します。
編集部
おすすめの食事についても教えてください。
中川先生
身長に良い影響を与える栄養素としては、タンパク質やカルシウムなどのミネラルが挙げられます。タンパク質に含まれる元素であるN(窒素)やP(リン)の摂取が多い国の方が、身長の平均値が高いことがわかっています※2。日本は戦後から高度経済成長期を経て食生活が豊かになり、現在まで平均身長が増加してきています。ただし、一部の食品だけを摂れば必ずしも高身長になるかというとそうではなく、やはりバランスの良い食生活を心がけましょう。
編集部
なぜ睡眠も身長に影響が出るのでしょうか?
中川先生
骨の成長は成長ホルモンによってコントロールされています。成長ホルモンは夜寝ているときに活発に放出されるため、睡眠時間が短いことで身長があまり伸びなくなってしまう可能性があります※3。成長期のお子さんについては8〜10時間の睡眠が必要です。しかし、最近の研究では睡眠時間の長さと身長の間には関連性がないことも報告されており※4、最低限の活動に支障がない範囲であれば、それほど睡眠時間を気にする必要はないのかもしれません。
参考文献
※2Peñuelas J, et al. Scientific Reports 7.1 (2017): 1-10.
※3Gulliford MC, et al. Archives of Disease in Childhood 1990;65:119-122.
※この記事はメディカルドックにて《【親必見】身長を伸ばすために必要なこと 子どもの成長を促す3つの鍵とは》と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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