一部ファンが「会場スタッフ」に暴力行為→法的責任は?指原莉乃プロデュース「≠ME」のイベントめぐり示談成立

一部ファンが「会場スタッフ」に暴力行為→法的責任は?指原莉乃プロデュース「≠ME」のイベントめぐり示談成立

●賠償額は数千万円に及ぶ可能性も

──今回、示談によって賠償金が支払われたとのことですが、一般的にイベント中止にまで至ったケースでは、加害者側への賠償請求額はどの程度になるのでしょうか。

運営側が発生した費用をすべて請求する場合、数千万円単位になることも十分考えられます。

具体的には、

・イベント中止に伴うファンへのチケット代返金
・会場費やスタッフの人件費
・被害者の治療費や慰謝料
・弁護士費用
・広報対応にかかる費用

などが含まれるでしょう。

一括で支払われれば問題はありませんが、分割払いの場合、途中で支払いが滞るケースも散見されます。

両親を連帯保証人にするなどの方法は考えられるものの、回収を確実に担保する現実的な方法は、一括支払いに限られるのが実情です。

●「出禁」破ったらどうなる?

──今回は、今後一切のイベントに参加しないという誓約をさせたとのことですが、もし当該ファンがこれを破った場合、どのような措置が可能でしょうか。

示談書で出禁を誓約していても、示談はあくまで民事上の契約です。そのため、違反したからといって、直ちに刑事罰が科されるわけでもありません。

ただし、威力業務妨害罪や建造物侵入罪が成立しやすくなります。出禁処分を受けているのにもかかわらず、イベントに来場し、退去命令に従わなかった場合、犯罪として成立する可能性が高まります。

今回は不起訴となっているため前科はありませんが、警察や検察には捜査記録が一定程度残っています。仮に再び通報があった場合には、これまでの経緯を踏まえ、逮捕や起訴に至る可能性は高まると言えるでしょう。

他のファンが、今回の加害者を会場で見かけた場合に、運営側へ情報共有し、毅然と対応することも、再発防止の一つの方法だと考えられます。

【取材協力弁護士】
河西 邦剛(かさい・くにたか)弁護士
「レイ法律事務所」、芸能・エンターテイメント分野の統括パートナー。多数の芸能トラブル案件を扱うとともに著作権、商標権等の知的財産分野に詳しい。日本エンターテイナーライツ協会(ERA)共同代表理事。「清く楽しく美しい推し活〜推しから愛される術(東京法令出版)」著者。
事務所名:レイ法律事務所
事務所URL:https://rei-law.com/

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