自覚症状が出にくいがん「腹膜腫瘍」の特徴を医師が解説

自覚症状が出にくいがん「腹膜腫瘍」の特徴を医師が解説

腹膜腫瘍の前兆や初期症状について

腹腔内に発生するため、初期の段階では症状がほとんど現れませんが、がんが進行するにつれて、以下のような症状が現れ始めます。

お腹が張る

腹水がたまりやすくなり、お腹が張った感じを自覚することがあります。
これは、腹腔内に異常に多くの液体が蓄積するためです。腹水がたまると、食欲低下や息切れ、呼吸困難などの症状などが現れることもあります。

腹部、腰部の痛み

腹部や腰に痛みを感じることがあります。がんが周囲の組織や臓器に圧力をかけるために発生します。

不正出血

女性の場合、不正出血が見られることがあります。

排便の異常

がんが腸の動きに影響を与え、正常な排便が困難になります。

腹膜腫瘍の検査・診断

採血や画像検査などは診断のための手助けになりますが、確定するためには病理診断が必要です。

腹膜中皮腫の診断

採血や画像検査で診断することは難しいですが、他の病気との鑑別のために重要です。
腹水の検査や細胞診も診断の助けにはなりますが、確定診断にはなりません。

これらの検査の結果、腹膜中皮腫が強く疑われる場合は、細胞の一部を採取して、病理診断を行います(生検)。生検の方法としては、腹腔鏡や開腹して組織をとる方法が一般的です。

診断された組織は、上皮型、肉腫型、混合型の3つに分類され、そのうち上皮型は経過や治療の反応が良好とされています。

腹膜がんの診断

腹腔内に腫瘍が広がり、卵巣や卵管に原発となるような病変が見られない場合、「腹膜がん」と診断されます。あわせて、その他の臓器原発の腹膜転移ではないかを確認する必要があります。

確定診断のためには、手術と病理診断が必要です。腹腔内を直接観察するために、開腹手術や腹腔鏡を使います。その過程で、子宮全摘術や両側の卵巣と卵管の切除、骨盤や大動脈周囲のリンパ節の生検や郭清、大網の切除、そして腹腔内の腫瘍の除去が行われます。

これらの手術により得られた組織を病理学的に調べることで、確定診断がなされ、進行期も評価されます。手術後に卵巣や卵管に原発巣と考えられる病変が見つかった場合には、「卵巣がん」や「卵管がん」と診断が変更されることもあります。

配信元: Medical DOC

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