――大阪・関西万博の「テラスニチレイ」では「たんぱく米」が話題になった
「everyONe meal」は2024年のテスト販売時、EC向けに「たんぱく米」を使った炒飯も扱っていた。
「たんぱく米」は万博で興味・関心を持っていただいたお客様が多かったようだ。粉末たんぱくを使用して米粒状に加工する素材成型技術を使ったもので、コメ不足の折、新たな食の可能性として米粒状に加工する技術が注目された。
――開発での苦労について
開発においては、まずレシピを組み立てること、それを工場で安定的な生産体制に落とし込むことなどに苦労した。
「おいしくたんぱく質が摂れる」レシピ設計をするにあたり、当社の工場のラインで生産できるもの、たんぱく質を多く摂取できそうなメニューはどのようなものか検討した。また最初のテスト販売では生活者に受け入れられるカテゴリを見極める目的で主食、副菜、スナック、凍菜と幅広く揃えた。
また、たんぱく質の配合量を100gあたり9g以上と設定し、栄養強調表示の基準とした。
レシピ作成にあたっては栄養士視点からのメニュー開発などを手掛けるFELIX&ESCA代表の石坂優子さんに協力を仰ぎ、栄養と美味しさの両立の観点からアドバイスをいただいた。プロトタイプを工場のラインに落とし込む中では、目標品質の実現に向けて試行錯誤を繰り返した。たんぱく質量を必要容量含む商品を安定的に生産できるラインを立ち上げるのは初めてのことだったので苦労も多かった。
また、生産性の問題もあり、100gあたり9g以上のたんぱく質量を含む商品の生産のためには原材料からトッピングまで重量の配慮が重要である。トッピングで通常より人手がかかるという課題もある。
原材料については、動物性・植物性たんぱく質をバランスよく入れている。鶏肉と豆類に偏らないよう、牛肉・豚肉も使用したり、ブロッコリーを使ったりなど工夫している。
美味しさと栄養の両立にもハードルがあった。例えば豆の使用量を増やすと豆特有の香りで食べづらさに繋がる。香辛料や出汁で香りをマスキングする工夫が不可欠で、工場での試作段階でも苦労した部分だ。それでも当社が長年培ってきた配合コントロール技術と、工場の開発担当者のおいしさにこだわる姿勢により栄養と美味しさを両立した商品を発売することができた。

