マンソン孤虫症の前兆や初期症状について
マンソン孤虫症の典型的な症状は、全身のだるさ(全身倦怠感)と発熱です。感染してから2週間ほどで皮下組織に幼虫が出現し、皮膚の下に触れることのできる、動く腫れ(移動性腫瘤)があらわれます。(出典:食品安全委員会「28. マンソン裂頭条虫(1/10)」)
ただし、自覚症状がまったくない場合も多くあります。また、症状が出るまでの期間(潜伏期間)は人によって大きく異なります。さらに幼虫は、体内のどの部位にも移動する可能性があるため、寄生する場所によって症状は大きく変わってきます。
例えば、目に寄生した場合は視力障害を引き起こしたり、脳に寄生した場合はけいれんや半身まひなどの重い神経症状を引き起こしたりすることもあります。
マンソン孤虫症の検査・診断
体の一部の腫れや、皮膚の下を何かが移動するような違和感がある場合、マンソン孤虫症の可能性を考えて、画像検査や血液検査、便検査、組織検査などを実施し、総合的に判断します。
画像検査
体の中の幼虫の位置や大きさを確認するために、CTやMRIなどの画像検査が行われます。特に皮下組織に潜む幼虫は、超音波検査でも確認できます。画像上では、幼虫が移動する様子を観察できることもあり、診断の重要な手がかりとなります。
血液検査
血液検査では、マンソン裂頭条虫に対する抗体を検出する特殊な検査も行われます。
寄生虫感染に特徴的な好酸球の増加が見られることがあります。また、炎症反応を示すCRPの上昇なども確認されます。国立感染症研究所では、イムノクロマト法という簡便な検査キットを開発し、必要に応じて医療機関に提供しています。
便検査や腫瘤の組織検査
患者の便を顕微鏡で調べたり、皮膚のしこりの一部を採取して検査することで、寄生虫の存在を直接確認できます。しかし、必ずしも検出できるとは限らず、他の検査結果と合わせて総合的に診断を行います。

