マンソン孤虫症の治療
マンソン孤虫症の治療は、体内に入り込んだ幼虫を外科的に取り除くことが基本です。薬による治療は難しく、手術による摘出が最も確実な治療法とされています。
幼虫の摘出
マンソン孤虫症の治療は、基本的に外科的手術による幼虫の切除が唯一の根本的な治療法となります。幼虫が皮下にある場合は、局所麻酔下での切除が可能です。しかし、体の深部に潜んでいる場合は、全身麻酔による手術が必要となることもあります。
手術で幼虫を摘出した後も、他の部位に幼虫が残存している可能性があるため、定期的な経過観察が必要です。また、新たな症状が出現した場合は、別の部位での寄生の可能性を考慮して、追加の検査や治療を検討します。
薬物療法
幼虫に対して効果的な薬物療法は確立されていません。ただし、まれに体内で成虫になった場合は、プラジカンテルなどの駆虫薬が効果を示すことがあります。しかし、これらの薬剤の中には現在販売や製造が中止されているものもあります。
マンソン孤虫症になりやすい人・予防の方法
マンソン孤虫症は、カエルやヘビ、鳥肉などを生で食べる習慣のある地域の人々、また生食を好む人々で感染例が多く見られます。日本では、関西地方での鶏肉の刺身(ささみ)による感染例が特徴的です。また、未処理の井戸水を飲用する習慣のある地域の人々も感染リスクがあります。
マンソン孤虫症の予防の基本は、感染源となり得る食材を十分に加熱調理することです。カエル、ヘビ、ニワトリ、イノシシなどの肉は、必ず十分な加熱調理を行ってから食べるようにします。
アジアの一部地域で行われているヘビやカエルの血液や肉を傷口に貼る民間療法も、感染リスクが高いため避けなければなりません。
また、水を介した感染を防ぐためには、安全な水道水の使用が重要です。特に井戸水を使用する場合は、適切な浄水処理を行うことが推奨されます。また、野外活動時の水の摂取にも注意が必要で、未処理の自然水は避けるべきだと言えます。
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蜂窩織炎参考文献
食品安全委員会「28. マンソン裂頭条虫(1/10)」
国立感染症研究所「わが国における条虫症の発生状況」
東京都保健医療局「マンソン裂頭条虫の特徴」
日本寄生虫学会「マンソン孤虫症の2用例について」
香川県「マンソン孤虫症の1症例について」

