崩れた笑顔と見透かされた心
その後彼の元へ戻り談笑していると、しばらくして元カノも彼の隣に戻ってきました。
そして「彼女の前だからってなんか口数が少なくない?」と彼に顔を寄せて囁いたのです。あまりに距離が近すぎて思わずギョッとしてしまいました。そして、この元カノのあからさまな挑発に、私は我慢の糸が切れました。
「私の彼に、近づくのはやめてくれません?」と思わず言い放つと、元カノも引くことなく、「性格きつくない? 絶対に彼のタイプじゃないと思うよ?」と前のめりに返してきたのです。
お互いに一歩も引くことのない言い合いに、彼だけがただ呆然と立ち尽くしていました。
このあと、彼の友人たちが私たちの言い合いにすぐに気づき、慌てて間に入ったことで、その場はなんとか収まりました。しかし、友人たちが帰ったあと、彼は無神経にも笑いながら、元カノのことに対して「気にしすぎだよ」とひと言。
その言葉が火に油を注ぐことになり、私たちは年を越すまで口をきくことはありませんでした。この出来事以来、私は「元カノとの友だち関係」というものを、素直に信じることができなくなりました。
著者:榊原愛七/30代女性・1児の母。看護師・カウンセラー兼、恋愛エピソードを執筆するライター。
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)
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