老人性脂腺増殖症の治療
老人性脂腺増殖症は良性の皮膚病変であるため治療が必ずしも必要ではありませんが、顔に目立つことから、美容面で治療を希望される方も多くいます。
また、どの治療法を行っても病変部を完全に取り除かないと再発する可能性があるため、治療後も定期的な経過観察が必要です。
レーザー治療
CO2レーザーやQスイッチヤグレーザーなどを使用して、増殖した脂腺を除去します。最も一般的に行われている治療法です。傷跡が比較的目立ちにくく、回復も早い特長があります。
電気治療
ラジオ波という電気を使って脂腺を焼き切る方法です。レーザー治療と同様に、傷跡が目立ちにくい利点があります。
外科的治療
大きな病変の場合は、手術で取り除くことがあります。局所麻酔をして、メスで直接切除する方法です。完全に取り除くことができますが、傷跡が残る可能性があるため、治療前に医師と十分に相談する必要があります。
老人性脂腺増殖症になりやすい人・予防の方法
老人性脂腺増殖症は加齢に伴ってあらわれる病気であるため、完全な予防は難しいです。特に男性は、男性ホルモンの影響で発症しやすい傾向があります。また、臓器移植後に免疫抑制剤を使用している方も、発症する可能性が高くなることが分かっています。
気になる症状があらわれた場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。特に、丘疹の形や大きさが急に変化したり、症状が気になったりする場合は、医師への相談が大切です。
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参考文献
皮膚「老人性脂腺増殖症」
皮膚「皮膚の病理組織同好会記録老人性脂腺増殖症」
あたらしい皮膚科学第3版「1.脂腺増殖症」
日本香粧品学会誌「脂腺の構造と機能」

