36歳元子役『渡鬼』時代の恩人の訃報を受け、頭が真っ白に。共演者が開いたお別れ会でこみ上げた“後悔”とは

36歳元子役『渡鬼』時代の恩人の訃報を受け、頭が真っ白に。共演者が開いたお別れ会でこみ上げた“後悔”とは

橋田壽賀子脚本の人気長寿ドラマシリーズ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)で10歳から12年間、“加津ちゃん”こと野々下加津役を演じていた宇野なおみさん(36歳)。かつて“天才子役”と呼ばれた宇野さんは現在、フリーライター、エッセイストとして活動中です。

 そんな宇野さんが30代女性として等身大の思い、ちょっとズッコケな日常をお届けるエッセイ連載。今回は「お世話になった方との別れ」について綴ります。

『渡鬼』現場でお世話になった方の訃報

 ちゃんと伝えなきゃいけないことはいくらでもあるはずなのに、終わってから気づくばかり。

 当日の服装 2025年ももう終わりですね。皆様ごきげんよう、宇野なおみです。

 今年はこのエッセイ連載を筆頭に、本当にいろんなことがありました。そんな師走に、『渡る世間は鬼ばかり』の現場でずっとずっとお世話になった方(ここではYさんとお呼びします)が亡くなったという訃報を受け取りました。

 読んだ途端、頭の中が真っ白。第四シリーズ後半~最終シリーズまで出演した私が、最初のリハーサルからお世話になった方です、主にファーストAD(アシスタントディレクターのトップ)と、後半は演出もされていました。

 渡鬼が終わった後も時折赤坂でご飯を一緒に食べ、出演した『爆報!THEフライデー』では、ディレクターを担当していただきました。まだお若い、早すぎるお別れです。

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 先日、その方を偲ぼうと藤田朋子さん、野村真美さん、村田雄浩さん、小林綾子さん、吉村涼さんがお別れの会を開いてくださいました。5月にあった橋田賞のパーティーに続き、皆さんに会えるのはとても嬉しく、また理由がとても寂しかったです。

仕事仲間は時に同年代よりも付き合いが長くなる

 ピアノの上にはお花と写真 会場は高円寺の、小規模なピアノバー。愛姉ちゃん役の吉村涼さんはご都合が合わなかったのですが、他の方々はお目にかかれました。とても久しぶりのスタッフさんにもお会いできて、懐かしかったです。

 それぞれがピアノの前で思い出を語ったのですが、Yさんは誰もが認める気遣いやさんで、現場のスムーズな進行を常に考えている方でした。私は、この方には育ててもらった恩があると常々思っています。ただ何しろ自由奔放な子どもだったので(笑)、お手を煩わせた気がしてなりません。

 自分の思い出語りのときも言いましたが、「問題児でごめんなさい」……。

 遅刻をするとか、さぼるとかはないです。なんというか、のびのびしていた。それも、Yさんを筆頭に皆さんが見守って(もしかしたら、諦めて)いてくださったからだと思います。

 私が書く仕事を意識するきっかけになったのは、橋田先生の「あなたはいつか書くわよ」というお言葉でしたが、赤坂でご飯を食べているときだったかしら、Yさんに「書こうと思っています」という話をしたら、「きっとそっちも向いてる」って言ってくださったことを覚えています。



配信元: 女子SPA!

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