●「自分が捜査していたら、何て声をかけるのか」
検察官は、判断力の未熟な少女を標的にした犯行であることを強く責めた。被告人は警視としての立場にあったことから、その追及は厳しいものとなった。
検察官:自身が捜査していたら、パパ活女子になんて声をかけるのですか?
被告人:自分の身体を大切にせな。将来のことを考えなさい。
検察官:安易に身体を売ってしまったらどうなるか思いは至らなかったのか?
被告人:あったが、欲望に負けました。
被告人は、長い警察官人生の中で、不祥事のたびに組織への信頼が失われる様子を肌で感じてきたという。その一方で、自身の犯行時には「バレなければいい」という身勝手な考えに支配されていたとして、法廷で頭を下げて謝罪した。
●「社会に与えた影響を忘れずに更生を」
判決は拘禁刑2年、執行猶予4年だった。
裁判官は、被告人が本来、被害者を保護する立場にある生活安全部に所属していたこと、役職者として部下を指導する立場でありながらおこなわれた犯行であることを挙げ「卑劣で悪質」と非難した。
そのうえで「社会に与えた影響を忘れることなく、更生してください」と説諭した。警察官であった被告人に対して、とくに重く突きつけられた言葉だったといえる。
どのような立場の人物であっても、自身を客観視せず、行動の軽率さが招く結果から目を背けてはならない。今回は、そのことを改めて示した事件であった。

