あの、初著書発売も「読んでほしくない」

あの、初著書発売も「読んでほしくない」

囲み取材に登場したあの
囲み取材に登場したあの / 撮影:原田健

アーティストでタレントのあのが、12月24日に都内で著書「哲学なんていらない哲学」の発売記念イベントを開催。イベント前に行われた囲み取材で、本を書こうと思った経緯や出版した今の思いなどを語った。

同書は、あのの初めてとなる著書で、音楽活動にとどまらず、ジャンルの垣根を越えて活躍の場を広げ、エンターテインメントの最前線を走り続けるあのが、完全書き下ろしで贈る“あの流哲学書”。前例やルールに縛られず、自由な表現で構成されており、これまで歩いてきた道のりや過去と向き合いながら、さらなる飛躍への決意を刻んだ、彼女の「現在」を映し出す一冊となっている。

■あの「書き始めて『変なことしちゃったな』って(笑)」

囲み取材では、発売について「ようやくファンの方に読んでもらえることはうれしいです」としながらも、「本を書いている時と今の気持ちの変化でいうと、『読んでほしくないな』って。『読まれてもいいのかな』という気持ちになっていて…。まあ、そう思うくらい大事なこととか、いろんなことが書けたのかなと思います」と述懐。

また、本を書こうと思ったきっかけについて「本だけじゃなく、『今やりたい』って思ったものを今やりたいし、逆に今求められていることでも『今やりたくないな』って思ったことはやってなかったことが多いので、今じゃないと書いてないです。僕の中では当たり前のことを書いただけで、“初期値”というか、ただただ“誰にも邪魔されない言葉”というのを置いておきたかったっていうのが2025年の今だったので、来年、再来年も同じ気持ちを持ってるのかって言ったら絶対に違うんだろうなって。『これを逃すともういいや』って思っちゃうタイプなので、今しか書けないなと」と明かした。

さらに、タイトルについて「僕自身、『哲学なんていらないんじゃないか』と思って生きてきたのですが、そうやって哲学のことを考えたり、『哲学なんて』って否定することこそ哲学的なことが生まれていく。その入口の奥に哲学が広がっているということを自分の経験と共に感じて、『どんなに哲学を否定しようとも僕は哲学の下で生きているんだ』と感じるので、それが伝わるタイトルにしたくて」と告白。

内容については「自分の経験を基に感じた頭の中身だったり思考だったりを書いているので、いろんなことが書かれています」と打ち明け、創作を振り返り「書き始めて『変なことしちゃったな』って(笑)。自伝とかエッセイとか小説というより、全部が混ざっちゃってる感じ。詩っぽいところもあれば、自分の経験に基づいた上での思考を置いていて、使う脳みそが違う…。自分の過去を書くわけじゃなく、しかもそれを全部出すというより、今の僕の考えに必要だった経験だけを書いているので、本当にいろいろ使う脳みそが違っていて、書いている時に『なんてことを始めちゃったんだ』という気持ちでした」と苦笑した。


■2026年は「精神を研ぎ澄ましながら一個一個やっていきたい」

そんな中、マスコミ陣から「多くの分野で大活躍して忙しかったと思いますが、2025年はいかがでしたか?」と聞かれると、「あんまり忙しいっていう感覚はなくて。この本も、ドラマやりながら、テレビやりながら、ライブやったり、ツアーやりながら日本武道館(公演)やったり、という中で書いていたので、そう言われるとそうなんですけど、そんな忙しい感覚はなく、いろんなことをやって、自分が本当にやりたいこととかを探しながらやれた1年だったかなと思います」とにっこり。

加えて、2026年について「来年はもっと1つのことを濃く集中してやれるといいなって。今まではいろんなものを必死にやってきたんですけど、もっと精神を研ぎ澄ましながら一個一個やっていきたいなって思います」と語った。

◆取材・文=原田健
あの
あの / 撮影:原田健

提供元

プロフィール画像

WEBザテレビジョン

WEBザテレビジョンは芸能ニュース、テレビ番組情報、タレントインタビューほか、最新のエンターテイメント情報をお届けするWEBメディアです。エンタメ取材歴40年以上、ドラマ、バラエティー、映画、音楽、アニメ、アイドルなどジャンルも幅広く深堀していきます。