
「ヴィジランテ」のユ・ジテをはじめ、イ・ボムス、イ・ミンジョンらが超高精度の偽造紙幣“スーパーノート”を巡って繰り広げる“死のゲーム”を描く韓国ドラマ「ヴィランズ 偽札ゲーム」が12月18日に配信開始。第1、2話では、ジテ演じる“コードネーム・J”が甘いロマンス演技からの強烈な裏切りを繰り広げ、視聴者の度肝を抜いた。(以下、ネタバレがあります)
■ギテ、スヒョンとJの存在にたどり着く
本作は真実と虚構の境界が崩れ、極限の駆け引きが繰り広げられるダークマネーサスペンス。超高精度の偽造紙幣“スーパーノート”を本物に換金しようとする者、奪い返そうとする者など、悪党たちの熾烈な頭脳戦を描く。
2016年の偽札事件で犯人を取り逃がした上、証拠も爆破され消滅するという失態を演じ、全てを失った元国家情報院チーム長・ギテ(ボムス)。自らの人生を狂わせた事件の真相を追う中で、偽造紙幣界最高のアーティストと称されるハン・スヒョン(ミンジョン)、天才的頭脳を持つ伝説の犯罪設計士“J”(ジテ)の存在にたどり着く。
彼らが狙うのは、超高精度の偽造紙幣“スーパーノート”5000億ウォンだった。国家を揺るがす巨大な闇を前に、ギテと悪人たちの狂気に満ちた攻防戦が幕を開ける。
■絡み合っていくJ、スヒョン、ギテの因縁
第1話と第2話で描かれたのは、本格的に2021年の事件が幕を開けるまでの序章。
初回で描かれたのは2013年にスヒョンがJに“スカウト”され、3年かけてカジノを利用した3000万ドルの偽札洗浄というダーティーなプロジェクトに取り組む過程。そしてプロジェクト終了後の2016年にアジトが爆破され、スヒョンが大切な家族を失うまで。続く第2話では2021年、スヒョンの存在にたどり着いたギテがそこから2016年の偽札事件の真相に近づいていく姿が描かれた。
2エピソードで合計約80分という比較的コンパクトなエピソードの中にギュッと詰め込まれたスヒョンとJ、ギテの因縁。中でも視聴者の注目を集めたのは謎の男・Jの存在感だ。

■甘いロマンス展開から一転…急展開に視聴者衝撃
Jはカジノディーラー偽札事件の首謀者であり、全ての混乱を招く引き金となる“天才犯罪設計士”。1話冒頭では特殊メークで西洋人に変装し、警察に追われるスヒョンの救いの神に。ラブホテルに逃げ込んで、キスする演技で警察の追っ手をまくという大胆さも見せた。
その後、スヒョンの心をつかんだJは彼女の持つ技術を使って超高精度の偽札を製造。3年後の2016年、目的を果たしてスヒョンの前から去るときには彼女を慈しむようなまなざしで見つめ、頬に優しくキス。別れ際の切ない恋人たちのようなロマンティックなムードを作り出した。ここまでを見る限り、Jは仕事もできて、男としての魅力にもあふれた、まさに“スパダリ”なキャラクターだ。
だが、「俺を信じるな」とJが去ったその直後、事態は急変。スヒョンたちが偽札作りに勤しんできたアジトが何者かによって爆破され、スヒョンの師であり父親代わりだったヤン名人(チョン・インギ)が死亡した。爆破直後の現場でスヒョンが見たのは、ガスマスクをかぶり、別人のように冷たい表情で彼女の手を冷酷に振り払って去っていくJの姿…。偽札事件で警察に尻尾をつかまれるのを恐れたJが、ヤン名人もろとも偽札製造の証拠を吹き飛ばしたようだ。
3年にわたって共に偽札作りに取り組み、その過程で甘い感情も芽生えたJの、非道極まりない裏切り。業火が燃えさかるアジトでヤン名人の遺体を前に、スヒョンは絶望の涙を流した――。
メガホンをとったチン・ヒョク監督の「善人は一人もいない」というメッセージに違わぬ急展開に、視聴者からも驚きの声が上がった。SNSは「ユ・ジテの人たらしぶりがすさまじい」「大人のムードたっぷりの別れのシーンにキュンとしてしまった」「Jが爆破したの…?この裏切りはキツ過ぎる」といった声でにぎわい、ここから始まるスヒョンとギテ、そしてJの因縁の“死のゲーム”への期待を高めている。
韓国ドラマ「ヴィランズ 偽札ゲーム」(全8話)は、ディズニープラスのスターで毎週木曜に2話ずつ配信中。
◆文=ザテレビジョンドラマ部

