水道局からの通知が、歩み寄りのきっかけに
そんな冷戦状態が続いていたある日、ポストに水道局からのお知らせが投函されていました。そこには「水の使用量が例年に比べて大変多くなっています。漏水の可能性はありませんか?」という驚きの内容が記されていました。
初めて見るその通知に、母も思わず目を丸くしていました。
「あら……。本当に、そんなに使っていたのね」
母は苦笑いしながらそう呟き、その日から「タオルと下着はまとめてもいいわね」と、洗濯の回数を少しずつ調整してくれるようになりました。
客観的な数字という事実を突きつけられたことで、母も自分のこだわりを少し緩めてくれ、私も母の丁寧さを尊重できるようになりました。
家事のやり方は、親子であっても性格によって大きく変わるものです。お互いの「正しい」が違っても、歩み寄るきっかけがあれば、自然と解決できるのだと実感しました。水道局からのあの通知は、私たち母娘がお互いのこだわりを少しずつ譲り合うための、ちょうどいいきっかけになった気がします。
著者:原口さくら/30代女性・主婦。3姉妹を育てる兼業主婦。好きな家事は料理。夫が多忙で毎日ワンオペ。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)
※AI生成画像を使用しています

