放置すると重症化も! 「アメーバ性肝膿瘍」の経過と合併症リスクを医師に聞く

放置すると重症化も! 「アメーバ性肝膿瘍」の経過と合併症リスクを医師に聞く

アメーバ性肝膿瘍の前兆や初期症状について

アメーバ性肝膿瘍では、赤痢アメーバに感染後、数か月から数年の潜伏期間を経て初期症状が現れます。感染から数週間で発症することもある赤痢アメーバ性大腸炎に比べると、やや長い潜伏期間を経ることが知られています。

大腸炎を先に発症したことによる下痢や粘血便などの消化器症状がアメーバ性肝膿瘍の前兆となり得ますが、大腸炎を発症しないままアメーバ性肝膿瘍を発症する例もあるため、確実ではありません。

アメーバ性肝膿瘍で多く見られる初期症状は、発熱や上腹部の痛み、ひどい寝汗(盗汗)などです。初期では発熱以外の自覚症状に乏しいケースもあり、かぜやインフルエンザなどと混同され、発見が遅れるリスクがあります。

症状が進むと、発熱や上腹部痛は明確になります。病状の進行が放置され、膿瘍が破裂するような重症例となると、生命にも危険が及ぶリスクがあります。

アメーバ性肝膿瘍の検査・診断

アメーバ性肝膿瘍の診断では、体内にアメーバ原虫がいることを確認するための検査と、肝臓に膿瘍があることを確認するための検査がおこなわれます。

体内にアメーバ原虫がいることを確認するためには、血液検査や病理診断がおこなわれます。

血液検査では、血球数や肝機能など一般的な検査項目について調べます。アメーバ原虫に感染している場合、高確率で血清アメーバ抗体の値が高くなります。また、検査データから貧血や肝機能の上昇などを認めることも多い傾向にあります。

一方、病理診断は、患部の組織を採取して顕微鏡で詳しく調べる方法です。アメーバ性肝膿瘍が疑われる場合には、血液を採取して培養する「血液培養検査」や検便のほか、肝臓にできた膿瘍を針で刺したり内容物を採取したりして顕微鏡でアメーバ原虫の有無を確認したりすることがあります。ただし、血液や便、膿汁を利用した病理診断では、アメーバ原虫の検出率は低く、全ての患者さんに行われるわけではありません。状況に応じ、必要と判断された場合にのみ行われます。

このほか、症状によっては検便や大腸の粘膜を採取した顕微鏡検査がおこなわれることもあります。

肝臓に膿瘍があることを確認するためには、超音波検査やCT検査などの画像検査がおこなわれます。

配信元: Medical DOC

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