友人の一言で見えた「妹の本当の姿」
そんな時、友人に「妹さんはまだお姉ちゃんになりたいんだね」と言われハッとしました。
妹はずっと私という幻影と比べられ、勝てなかった痛みを抱えたまま、子ども時代で止まっているのかもしれない……。
そう気づくと、今まで感じていた怒りや疎ましさよりも、哀れみのような感情が湧いてきて、妹のことを少しでも理解したいと思えるようになりました。
苦しみからの解放
次の帰省で、いつものように妹から嫌味を言われた私は、反論せずに「そうだね、〇〇(妹)はしっかりしてるもんね。偉いよ」と伝えました。
妹は虚を突かれたように黙り込みました。
その時、常に誰かと比較し、勝ち負けにこだわる彼女の生きづらさが垣間見えた気がしたのです。
私を攻撃しなければ自分を肯定できないほど、彼女もまた傷つき、寂しかったのでしょう。

