代表的な失明リスク「緑内障」と「白内障」
編集部
日本で最も多い失明原因について教えてください。
眞鍋先生
日本の失明原因で一番多いのは緑内障です。名前から誤解されがちですが、眼が緑になる病気ではありません。視野の一部が欠けていく病気で、隅角と呼ばれる部分の異常によって眼圧が変化し、視神経が障害されることで発症します。40代以降から増え始め、70歳以上では10%程度、80歳以上では11%程度の方が発症しているとされています。進行すると視野は元に戻らないため、早期発見が非常に重要です。
編集部
緑内障の治療は可能なのでしょうか?
眞鍋先生
失われた視野を回復させることはできませんが、点眼治療で進行を抑えることは可能です。最近は目薬の進歩が著しく、初期に見つかれば良好にコントロールできます。しかし、緑内障は自覚症状がほとんどないことが特徴で、多くの方は健診など「偶然の受診」で発見されます。だからこそ、眼科ドックのような専門的な検査が重要なのです。
編集部
ほかにも眼科ドックで早期発見が重要な病気はありますか?
眞鍋先生
ほかには白内障があります。多くは加齢によって発症しますが、早ければ40代で発症することもあります。80歳ではほぼ100%の方に何らかの白内障が認められます。白内障手術は非常に進歩して確立されているため、日本での白内障による失明率は低いですが、世界的には今でも失明原因の第1位とされています。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
眞鍋先生
白内障や緑内障は、進行がゆっくりで見え方に慣れてしまうことが多く、違和感があっても「歳のせい」「疲れ目」と思い込み、受診が遅れがちになります。白内障も緑内障も、早く見つけるほど価値があります。40歳を過ぎたら、症状がなくても定期的な眼科ドックを受け、「見える未来」を守っていきましょう。
編集部まとめ
日本では命に関わる病気の健診が重視されてきましたが、人生の質(QOL)を大きく左右する「視覚」の健康は後回しにされがちです。緑内障や白内障は自覚症状がほとんどないまま進行し、気づいたときには視機能が損なわれていることも少なくありません。眼科ドックは、こうした目の病気を早期に発見し、将来の「見える生活」を守るための有効な手段です。40歳を過ぎたら、症状がなくても定期的なチェックを検討してみてはいかがでしょうか。

