気管支喘息重積発作の治療
重積発作の治療は、速やかな対応が必要で、多くの場合、入院による集中治療が必要となります。
酸素療法と薬物療法
酸素投与を行いながら、気管支をひろげる薬を吸入や点滴で投与します。同時に強い炎症を抑えるステロイド薬も全身に投与します。改善が見られない場合は、さらに強力な治療を検討します。
人工呼吸管理
通常の治療で改善が見られない場合、人工呼吸器による呼吸の補助が必要となることがあります。意識レベルの低下や著しい呼吸困難がある場合は、気管に管を入れて人工呼吸を行います。マスクを介して人工的に呼吸させる治療(非侵襲的陽圧換気)が行われることもありますが、患者の状態に応じて慎重に判断します。
合併症の治療
重積発作に伴い、気胸などの合併症が起きることがあります。また、感染症を合併している場合は抗生物質の投与も行います。気道に粘り気の強い痰が詰まっている場合は、気管支鏡で除去することもあります。
再発予防
重積発作から回復した後は、再発予防が重要です。退院後は適切な薬剤の使用と定期的な経過観察を行います。吸入ステロイド薬を中心とした予防的治療を続けることで、発作の再発を防ぎます。また、発作の誘因となる要素を特定し、避けることも再発予防として重要です。
気管支喘息重積発作になりやすい人・予防の方法
気管支喘息重積発作は生命を脅かす可能性がある重篤な状態であるため、予防が非常に重要です。
気管支喘息重積発作の予防の基本は、日常的に喘息のコントロールをすることです。一般的な喘息治療として、吸入ステロイド薬などの予防薬を継続的に使用します。また、呼吸機能を数値で確認できる簡単な検査器具を使って、自分の状態を定期的にチェックすることも大切です。
また、気管支喘息重積発作の引き金となる要因を避けることも重要です。気道感染症を防ぐために、インフルエンザなどの予防接種や、手洗い・マスク着用による基本的な感染対策を行いましょう。ハウスダストやタバコの煙を避け、室内の清掃や換気を心がけるなど、生活環境を整えることも予防策として挙げられます。
もし、喘息発作が生じた場合は早めの対応が重要です。特に、普段の発作時に使用する気管支拡張薬の効果が弱い、あるいは持続時間が短くなっている場合は、重症化の可能性があります。このような場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
関連する病気
気管支喘息アナフィラキシーショック急性呼吸窮迫症候群
気胸心不全気管支閉塞
心タンポナーゼ
肺塞栓症気管支拡張症肺水腫縦隔気腫
参考文献
J-Stage「気管支喘息重責発作の一例」
J-Stage「救命し得た気管支喘息重積発作の1例」
J-Stage「気管支喘息重積発作に対するクリティカルケア型人工呼吸器を用いた非侵襲的陽圧換気療法」
岐阜県医師会「喘息ガイドライン-成人-(岐阜県版)」

