白血病の病態に急性骨髄性白血病があります。急性骨髄性白血病は、急に症状が発生するうえ、進行が速いため早期発見・早期治療が必要な病気です。
白血病と聞くと不治の病を想像してしまいがちですが、医学の進歩で死亡率は年々減少傾向にあります。
最近疲れやすくなったと感じる場合や息切れや貧血症状が酷くなったと感じる場合は、医療機関を受診して検査を受けるようにしましょう。
急性骨髄性白血病の検査は骨髄穿刺が必要ですが、まずは血液検査で血液細胞に異常がないかを調べて白血病の有無を確認しましょう。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
急性骨髄性白血病とは?
血液細胞(白血球・赤血球・血小板)は、骨髄で造血幹細胞から作られます。急性骨髄性白血病(AML)は、骨髄系前駆細胞(未成熟な血液細胞)ががん化して急速に増殖し骨髄や全身の血液に増える病気です。
白血病には、急性と慢性の白血病があり、急性白血病は白血病細胞が急激に増殖して発病します。慢性白血病はゆっくり進行する白血病です。
急性骨髄性白血病の原因や症状
白血病は、白血病細胞の種類によって骨髄性とリンパ性に分類されます。急性型のものは症状が急速に進行するので無治療では数ヵ月以内に命が危険になることがあります。
慢性型は年単位で進行するので症状が軽いのが特徴です。タイプにより治療が異なるため、血液検査や骨髄検査でタイプを確定し、治療方針を決めます。
原因
急性骨髄性白血病の原因は、遺伝子や染色体に傷がつき発症するといわれています。傷がつく原因は明らかになっていませんが、リスク因子のある人は注意が必要です。急性骨髄性白血病を発症するリスク因子を持っている人は以下の人です。
男性
喫煙者
ダウン症候群児
放射線治療・抗がん剤治療歴がある
小児急性リンパ芽球性白血病の治療歴がある
原爆の放射能・化学物質ベンゼン曝露経験がある
骨髄異形成症候群の既往歴がある
リスク因子があっても発症するとは限りませんが、発症率がゼロともいい切れないためリスク因子がある人は注意しましょう。
急性骨髄性白血病は遺伝はしないため、親が白血病を患っても子どもに遺伝することはありません。
症状
急性骨髄性白血病は急速にがん化が進行するので、症状は急にあらわれます。
赤血球減少=貧血・動悸・息切れ・倦怠感
白血球の減少=感染症・発熱
血小板の減少=出血・鼻血が止まらない・出血斑
肝臓や脾臓のの腫れ=腹部のハリ
骨や髄膜への浸潤=腰痛・頭痛・関節痛
急性骨髄性白血病は進行が速いので放置すれば命に関わるため。早急に治療を開始する必要があります。
検査方法
急性骨髄性白血病は、血液検査と骨髄検査で診断します。血液検査は、赤血球・白血球・血小板の数や白血病細胞※の割合を確認する検査です。急性骨髄性白血病は、白血球数の異常(増えるまたは減る)・赤血球・血小板が減少します。
骨髄検査は、腸骨または胸骨に骨髄穿刺針を刺し、骨髄液や骨髄組織を採取する検査です。採取した検体は、顕微鏡検査で骨髄中の白血病細胞の数や種類、遺伝子異常・染色体異常の有無や種類を確認します。
遺伝子や染色体の検査は、急性骨髄性白血病の分類や予後を知ることができ、治療法の選択基準になるので重要です。また、CT検査や超音波検査で肝臓や脾臓異常や合併症の確認を行う場合があります。
※単球・好中球・リンパ球・好酸球・好塩基球

