急性骨髄性白血病の死亡率
2022年のデータでがんで死亡する確率は男性では25.1%で4人に1人、女性は17.5%で6人に1人でした。
2021年度の全死因年齢調整死亡率は2020年より2.2%増加していますが、増加の要因は、コロナウイルス・老衰・循環器疾患(心疾患など)です。がんや肺炎で死亡する人は年々減少傾向にあります。
死亡率
白血病は、ほかのがんと比較すると罹患率、死亡率ともに低い値です。とはいえ、白血病と診断された人(2019年)の総数は14,318人で、死亡した人(2020年)の総数は8,983人です。人口10万人あたりでみると7.3人が白血病で亡くなったことになります。
年齢別の死亡率
2020年の年齢別データでは、白血病を0〜14歳までに発症する子どもが少なくありません。男性は40〜44歳頃から増加がみられ、50歳以降から急に増えます。女性は、35歳頃に徐々に増え始め55歳を過ぎると急激な増加傾向がみられます。
90歳時点の罹患率は女性は男性の半分程の数です。死亡率は男女ともに55歳を過ぎたあたりから急激に増加する傾向がみられます。女性は男性より罹患率が低いため、死亡率も男性の半分程です。
都道府県別の死亡率
都道府県別では、2005年度は青森県・大阪府・佐賀県で死亡率が高かったものの2020年度になると青森県・長崎県・秋田県に変わりました。
青森県は2010年度、2015年度でもほかの都道府県を抜いて死亡率1位ですが、全体的に年を追うごとに死亡率は大幅に減少しています。ちなみに死亡率が1番低い県は長崎県です。
急性骨髄性白血病の治療
WHO(世界保健機構)の基準に則り、急性骨髄性白血病は病型分類ではWHO分類とFAB分類に大別されます。WHO分類は、予後により7つのタイプに分類されます。FAB分類は以前から活用されてきた分類法で、急性白血病のタイプかを分類する方法です。FAB分類は、M0~M7まであります。WHO分類により治療法が異なります。
治療方法
急性骨髄性白血病の治療は、年齢や体調により抗がん剤を用いた化学療法および造血幹細胞移植が行われます。一般的な治療は化学療法で、寛解導入療法(第1段階)と寛解後療法(第2段階)を行います。
寛解導入療法は、血液や骨髄中の白血病細胞を殺す方法です。強力化学療法が可能な場合は、アントラサイクリン系抗がん剤(ダウノルビシンまたはイダルビシン)および標準量のシタラビンを併用します。一方、高齢者や強力化学療法が非適応の人への寛解導入療法は確立されていません。
しかし、非交差耐性アントラサイクリン系薬剤を含む多剤併用が実施される場合が少なくありません。白血病細胞が10億個以下になると骨髄中の血液細胞が増加して、症状の改善がみられるようになりますが白血病細胞はまだ残っています。
寛解を得られたら寛解後療法に移行し白血病細胞をすべてなくす治療を行います。同種造血幹細胞移植が可能かどうか、必要か否かが寛解後療法の種類を選択する目安です。
治療の副作用
抗がん剤治療は大量の抗がん剤を投与するため、正常な血液細胞にも影響を及ぼし、さまざまな副作用が起こります。
骨髄抑制=感染症・出血・貧血・吐き気・食欲低下・全身の倦怠感
アレルギー反応=血圧低下・呼吸困難
血管外漏出=しこり・壊死
脱毛
肝機能障害・心筋障害
レチノイン酸症候群=呼吸困難・発熱・胸水貯留など
抗がん剤治療の副作用により命を落とす可能性があるので、高齢者や臓器障害の持病がある人は抗がん剤治療ができない場合があります。
治療期間中の注意点
急性骨髄性白血病の治療中は感染症を起こしやすく、貧血や出血などのリスクが上昇するので感染やケガなどに注意しましょう。急性前骨髄球性白血病(APL)ではオールトランス型レチノイン酸(ATRA)が有効とされていますが、ATRAはAPL分化症候群の副作用があります。
APL分化症候群は発熱・呼吸困難・手足のむくみなどの症状が起きるので特に注意が必要です。症状に変化がある場合はすぐに担当の医師に相談しましょう。
治療後の注意点
急性骨髄性白血病は、治療後3年以内に再発する傾向があります。再発した場合は、入院して再寛解導入療法や造血幹細胞移植による治療を行います。
再発は白血病細胞が残っていた場合に起こりますが、再寛解導入療法で完全に白血病細胞がなくなることもあるので、早期発見のため定期的な検診が必要です。

