良性でも注意が必要? 「巨大リンパ管奇形」が子どもの呼吸や摂食に及ぼす影響とは【医師監修】

良性でも注意が必要? 「巨大リンパ管奇形」が子どもの呼吸や摂食に及ぼす影響とは【医師監修】

巨大リンパ管奇形の治療

巨大リンパ管奇形の治療では、主に外科的切除と硬化療法、薬物療法が試みられます。

外科的切除

外科的切除は腫瘍自体を取り除く手術ですが、巨大リンパ管奇形の部位や範囲によっては困難なケースもあります。
特に腫瘍が筋肉や神経、血管などに近接している場合は、組織を傷つけるリスクがあるため、慎重な判断が必要とされます。
また、手術後に傷跡が残る可能性が高く、顔面や首などの露出部位の治療では、整容面にも配慮が求められます。

硬化療法

硬化療法は「OK-423」「ブレオマイシン」「エタノール」などの硬化剤を腫瘍に直接注入する治療法です。
硬化剤によって腫瘍内に意図的な炎症を引き起こし、癒着(ゆちゃく)を促すことで、病変を縮小させる効果があります。
硬化療法は比較的低侵襲とされ、外科的切除が困難な部位にも適用できる可能性がありますが、小さい病変には効きにくいという欠点もあります。

薬物療法

巨大リンパ管奇形を含む難治性のリンパ管疾患に対しては「mTOR阻害薬」などの新しい薬物療法が研究されています。
mTOR阻害薬には腫瘍の異常な成長を抑制する効果が期待されています。
また、漢方薬も補助的な治療として用いられることがあります。

巨大リンパ管奇形になりやすい人・予防の方法

巨大リンパ管奇形は、胎児期のリンパ管形成時の異常により発症する、先天性の疾患と考えられています。現在のところ発症そのものを防ぐことは難しく、予防する方法はありません。

巨大リンパ管奇形の病変中では特定の遺伝子の活動が確認されています。しかし、この遺伝子異常は遺伝的に引き継がれるものではないことがわかっています。また、家族歴による発症も報告されていないことから、遺伝情報の違いによる発症リスクの差はないと考えられています。

発症部位や腫瘤の大きさによって、出生直後から生命維持にかかわる重篤な症状に見舞われることもあります。また、難治性なうえ、治療では機能面だけでなく整容面への考慮も求められます。したがって、早期発見と適切な治療の継続が、患者の生活の質を維持するうえで重要です。


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参考文献

難病情報センター巨大リンパ管奇形(頚部顔面病変)(指定難病278)

厚生労働省巨大リンパ管奇形

厚生労働科学研究成果データベース巨大リンパ管奇形

一般社団法人日本形成外科学会リンパ管奇形(リンパ管腫)

配信元: Medical DOC

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