ビオチンの効果

皮膚・粘膜の健康維持
ビオチンは、皮膚や粘膜の細胞のターンオーバーに必要な酵素の働きを助けます。これにより、皮膚や粘膜の健康維持が期待できます。健康な角質層の形成を助け、皮膚のバリア機能維持にも関与しており、乾燥やかゆみ、炎症といった肌トラブルの予防につながる可能性があります。
アレルギー症状の緩和
ビオチンには、体内で抗炎症物質の生成を助ける働きがあり、この作用によってアレルギー症状を和らげる可能性があるとされています。詳しいメカニズムは明確ではありませんが、炎症やかゆみなどの症状を軽減する働きが示唆されており、アレルギー皮膚炎などへの関与が考えられています。
髪や爪の健康維持
髪や爪は、ケラチンというたんぱく質が主成分です。ビオチンはこのケラチンの生成に関与し、髪の毛の成長をサポートしたり、爪を強く割れにくくする効果などがあると考えられています。
ビオチンと掌蹠膿疱症の関係性は?

掌蹠膿疱症とは、手のひら(掌)や足の裏(蹠)に膿を持った小さな水ぶくれ(膿疱)が繰り返しできる病気です。膿疱内に細菌やウイルスなどの病原体は含まれないため、人に感染することはありません。手足以外に、すね・膝・肘・頭皮などへ症状が広がることや、爪の変形、骨・関節の痛みが生じることもあります。
掌蹠膿疱症の原因は明確には解明されておらず、喫煙、金属アレルギー、慢性扁桃炎などが関与すると考えられています。ビオチンに関しては、不足が症状に関与する可能性を示す報告もありますが、現時点では十分な科学的根拠が確立しているわけではありません。
こうした背景から、血中ビオチン濃度の改善を目的として「ビオチン療法(高容量ビオチン+ビタミンC+整腸剤)」が行われることがあります。ただし、特効薬ではなく、有効性も確実とはいえず、効果には個人差が大きい治療です。行う場合は中長期的な継続が必要とされています。
また、過剰なビオチン摂取は、ホルモン検査や腫瘍マーカーなど、多くの医療検査で用いられる「ビオチン化試薬」に干渉し、検査結果を誤って低値または高値に見せてしまう可能性が報告されています。これにより誤診につながる危険性があるため、厚生労働省も注意喚起を行っています。
ビオチン療法を希望する場合やサプリメントを高用量で使用する場合は、必ず医師の指導のもとで行い、自己判断で大量摂取しないようにしましょう。

