内視鏡検査の重要性とメリットを知る
編集部
内視鏡検査では具体的にどのような病変や異常を確認できるのでしょうか?
宮田先生
胃炎や潰瘍、ポリープ、早期胃がんまで幅広い病変を直接観察できます。拡大観察や特殊光を併用すれば、平坦・微小病変の拾い上げにも有用です。疑わしい部位はその場で生検して病理診断に回せるため、画像検査のみでは難しい質的評価が可能になります。バリウム検査に比べ、診断の確実性と治療をすべきかの判断が同一日で進む点が大きな利点です。
編集部
内視鏡検査は、どのくらいの間隔で受けるのが理想的なのでしょうか?
宮田先生
一般には、除菌歴のある方は年1回を目安に検討します。萎縮・腸上皮化生が強い、家族歴がある、喫煙などの追加リスクがある場合は、より短い間隔を勧めることもあります。一方、リスクが低く所見の安定している方では2年に1回でも差し支えない場合があります。大切なのは無理なく継続する計画です。鎮静や経鼻内視鏡の活用も含め、担当医と最適な頻度をすり合わせましょう。
編集部
除菌後も定期的に内視鏡検査を受けることで、患者さんにはどのようなメリットが期待できるのか教えてください。
宮田先生
最大の利点は「早期発見できること」です。早期胃がんなら内視鏡による治療で根治が期待でき、入院・費用・生活への影響を最小化できます。胃がん以外の炎症や潰瘍、ピロリ菌関連疾患の再燃も早期に対処でき、症状悪化や合併症を防ぎます。さらに、定期的に診ているという心理的安心感は、受診中断の防止にもつながります。苦痛の少ない検査方法を選ぶことで継続性が高まり、結果として見逃しの抑制に寄与します。
編集部まとめ
除菌は胃がんリスクを大きく下げますが、完全に防ぐことはできません。とくに萎縮性胃炎(胃粘膜が薄くなる状態)や腸上皮化生(前がん状態)が残る方、家族歴のある方では、定期的な内視鏡が将来の安心につながります。負担の少ない受け方を選び、続けられる頻度で粘膜の変化を見守ることが重要であると宮田先生に解説していただきました。本稿が読者の皆様にとって、適切な検査間隔を考える一助となりましたら幸いです。

