農業のプロが、高くなりすぎた木を低く切り倒す方法をYouTubeで紹介しました。動画には「勉強になりました」「試してみよう」などのコメントが寄せられ、記事執筆時点で5万4000回以上再生されています。
動画が投稿されたのは、YouTubeチャンネル「科学的に楽しく自給自足ch」。ノウカノタネ社を運営するつるちゃんが、作物の栽培方法や農業に関する情報を発信しています。以前には、家庭で甘くておいしいブドウを栽培する方法を公開して話題になりました。
今回は、放置して高くなりすぎた木を低く切り倒す方法を教えてくれます。対象となる木は、庭に植えたところ数年で5メートルほどの大きさに成長したというユーカリ。動画では、ホワイトボードでの解説と合わせて実際にユーカリを切る様子を交えながら解説していきます。
つるちゃんによると、ユーカリのように数年で急成長する木は基本的に繊維がもろく、切るのはそれほど力が要らないそうですが、大きな木を切り倒すのは大変な作業です。安全かつきれいな見た目に切る方法を早速見てみましょう。
形の整ったツリー状のまま低くしたい場合には、「手の届く範囲」をお手入れすることをオススメしています。今後もそこから伸びたら同じことが出来るように、手の届く範囲で1番強く横から出ている枝をパイプなどを使って上向きに固定し、そこを頂点に広がるツリー状の三角形からはみ出た部分を切っていきます。
木を低く切り倒す際は、切り落とす位置に注意が必要です。主幹を途中で切り落とすと養水分は横の枝に流れていくため、先端に主幹が残っているとその部分が枯れてしまい、やがて幹全体が枯れていきます。これを防ぐためには、横に伸びている強い枝に沿うように主幹を切り落とすことが大切です。こうすることで木のダメージを減らして切ることができます。
また、木を切り倒す方向にも気をつけなければいけません。倒れるときの衝撃が非常に強いため、周りに人がいないことを確認した上で切り倒す方向をコントロールします。
やり方はまず、倒したい方向の幹に刃を入れて受け口を作ります。次に、反対側から刃を入れて追い口を作り、受け口まで切り込むことで受け口側に木を倒すことができます。つるちゃんは脚立に乗り、ノコギリを使って上記の手順で器用にユーカリを切り倒しました。
次は病害対策です。主幹を切り落とすと切り口が枯れやすくなるため、切り口の表面に木工ボンドやトップジンM（作物の病害に予防・治療効果がある殺菌剤）をたっぷり塗ります。
続いて、低くなった木をきれいなツリー状の三角形に整えます。やり方はまず、切り口の横に伸びている強い枝を持ち上げて、添え木と一緒に結束バンドや誘因紐などで固定します。そして、ツリー状になるようにまわりの細い枝を切りそろえたら完了です。
作業を終えたユーカリは、きれいな形を保ったまま低くすっきりとした木に様変わりしました。なお、木が伸びてきたら再び同じ手順で切るとよいそうです。
動画には「とても勉強になりました！！！」「分かりやすい動画ありがとうございます！」「ちょうど背が高くなりすぎた植木があるので、参考にやってみようと思います」「我が家の姫沙羅が伸びすぎています。試してみようと思います」などの声が寄せられています。
YouTubeチャンネル「科学的に楽しく自給自足ch」では、この他にも作物の栽培方法など農業に役立つ情報を公開中です。
画像提供：「科学的に楽しく自給自足ch」（＠fuk_dacha）さん
