年の瀬の手仕事、しめ縄づくり。自然の素材と、ご近所の名人を頼りに、作って迎えるお正月【鳥取田舎くらし】

年の瀬の手仕事、しめ縄づくり。自然の素材と、ご近所の名人を頼りに、作って迎えるお正月【鳥取田舎くらし】

しめ縄作り いざ挑戦!

地域の名人にお願いして、しめ縄作りがスタート。
まずは、木槌で打って柔らかくし、不要な部分を取り除いた藁を、20本ほどを束ねて編んでいきます。釘を打った木の棒に引っ掛けて、束を2本に分け、それぞれをねじりながら2本を併せてねじっていく…これがなかなか骨の折れる作業で、力も要るし、難しい!

名人に教えてもらいながらなんとか形になっていきます。

輪っかにしたら、〆の子という脚のような部分を作って、ウラジロ、紙垂れ(シデ)、ユズリハ、みかんで飾ったら完成です。

文字にするとサラッと書けますが、実際には「長さはこれで良いの?」「なんだか編む方向が違った?」「これはどうやって付けるんだろう?」と、細かい作業や微妙な調整がたくさんあります。

これでいいのかな?と思いながら、飾りをつけるとなんだか格好良く見えるのが不思議。名人の手捌きには到底及びませんが、自分で編んだという体験はやっぱり特別ですね。

昔の暮らしに思いを馳せる

作業をしながら、「橙やユズリハは代々栄える、子孫繁栄を意味するらしいよ」とか「29日は二重苦という意味になるから飾っちゃダメ」…と、教えてもらうそれぞれの意味もとても興味深いんです。

自らの手で「作る」という楽しさだけでなく、その地域に住む人から教えてもらう「伝承」や、みんなでワイワイ言いながら「人と人が集う温かさ」がとても和やかで賑やかなひととき。

きっと昔の人は、おじいちゃんやおばあちゃん、お父さんお母さんからそうやって、一つひとつの意味や由来を作り方とともに暮らしの中で教わってきたのでしょうね。

時間に終われやすい忙しい現代ですが、たまにはこうした「人から人へ」を意識した時間が流れるといいなぁと心に留めた時間でした。

配信元: na-na