10歳年上のマサトと結婚したマミ。職場の人間関係に悩み、仕事を辞めたマミに、マサトは「俺がちゃんとした奥さんにしてあげる」とプロポーズ。しかしマミの両親は結婚に猛反対。2人は反対を押し切って強引に結婚。
娘・アミが誕生すると、マサトは独断で名前を決め、娘に「ママみたいになるな」と間接的にマミを見下すように。さらには、マミの実家を嫌い、マミの両親の施しに対して「迷惑。お前の親は他人」と切り捨てます。
その後、マサトは外で働くことにトラウマがあるマミに「パートに出て月15万円稼げ」と命令。マミが夕食に総菜を使うと激昂。娘のわがままを許すと激昂……。何かにつけて母親失格と罵倒され、マミはマサトに怯えながら生活するようになっていきました。
ある日、マサトの事故をきっかけに、児童手当が使い込まれていることが発覚。マミが問い詰めると、マサトは「お前のせいだ」と開き直り、マミの両親のことまで侮辱します。マミの心から恐怖が消え、静かな怒りへと変わったその翌日。マミは母を呼び出し、すべてを打ち明けることに……。
愛情と支配の違い
マサトが私の両親を嫌っていることは知っていました。それは我慢してきたけど、侮辱するのは許せませんでした。
私は、お母さんに話を聞いてもらうことにしたのです。
























「マミ、よく聞いて? 相手を大切にするっていうのはね、相手を縛ることじゃない。尊重することなのよ?」
涙ながらにすべてを打ち明けたマミさんに、お母さんは力強く言いました。
マサトさんは、マミさんを「欠陥品」と言い、それを矯正してやっていると放ち、マミさんがダメな人間になったのは、両親の育て方が悪かったからだと言ったのです。
「ごめんなさい……私がダメで、いい妻でもいい母親でもないから、お母さんたちのことまで……」
そう言って、自分を責めるマミさんの手を、お母さんはギュッと握りしめます。
「謝るのはマミじゃない! あなたは私の自慢の娘よ? 私がこれ以上あなたとアミちゃんを傷つけさせない。許さない」
お母さんの言葉を聞いて、マミさんの目から大粒の涙があふれ出しました。
「私、離婚する」
呪いが解けたマミさんは、自分と娘を守るため、反撃を決意するのでした。
◇ ◇ ◇
否定する言葉で相手を縛り付け、自尊心を奪っていく。それは愛情ではなく、支配ですね。マミさんがお母さんの言葉によって、その事実に気づけて本当によかったです。一番の理解者であるお母さんが味方になってくれたことは、マミさんにとって何よりの救いだったことでしょう。
パートナーからの言葉で自信を失い、「自分が悪い」と思い込まされているなら、信頼できる第三者に話を聞いてもらうことが大切です。客観的な視点を取り入れることで、自分が置かれている状況の異常さに気づくきっかけになるかもしれません。ひとりで我慢して抱え込むのではなく、つらいときは遠慮せずに周囲に助けを求めましょう。マミさんのお母さんのように、寄り添ってくれる人は必ずいます。自分の心と向き合い、気持ちを言葉にする勇気を持っていたいですね。
周囲に話しにくいと感じる場合は、専門機関に相談することもできます。相談窓口をいくつかご紹介しますね。
※よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
ガイダンスで専門的な対応も選べます(外国語含む)
0120-279-338 つなぐ ささえる(フリーダイヤル・無料)
岩手県・宮城県・福島県から 0120-279-226 つなぐ つつむ(フリーダイヤル・無料)
※こころの健康相談統一ダイヤル
電話をかけた所在地の都道府県・政令指定都市が実施している「こころの健康電話相談」等の公的な相談機関に接続します。
0570-064-556 ※相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。
※DV相談ナビ
全国共通の電話番号(#8008)に電話をすると、お近くの都道府県配偶者暴力相談支援センターにつながります。
#8008(はれれば)※相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。
著者:マンガ家・イラストレーター ゆる山まげよ

