かつて起こした問題を解決してくれていない担任の先生よりも、スクールカウンセラーに相談することを選んだゆうか。しかしその行動により、とんでもない事実が発覚するのです。
勇気を出した娘、しかし娘のお友達の反応は…
「今日ね、ももかは勇気を出して言ったの。『ゆずちゃん、今日はいちごちゃんも入れて、3人で遊びたい』って」
ももかにとって、それは精一杯の勇気を出した提案だったはずです。
「そしたら、ゆずちゃんすごい怖い顔して……『どうして2人じゃイヤなの?ももかちゃんがイジワル言うって、先生にいいつけるから』って……」
「先生に言いつける」という脅し文句で、ももかは転ばせた濡れ衣を着せられたときのことを思い出して、パニックになってしまったようです。
「ずーっと、ゆずちゃんとしか遊べないなんて嫌だなって…生きるのやだなって…」
そこまで話すと、ももかは再び私の胸に顔を埋めて泣き出しました。
「ごめんね、ももか。気づいてあげられなくて、本当にごめんね……」
私は娘の背中を抱きしめながら、自分自身の不甲斐なさと、ゆずちゃんへの怒り、そして学校への不信感でいっぱいになりました。
その夜、私は夫にも事情を話しました。夫も激怒し、「学校に怒鳴り込むから」と息巻いていましたが、私はそれを止めました。 感情的に動いては、ももかの立場が悪くなるかもしれません。
まずは冷静に。 私は悩んだ末、担任の先生ではなく、スクールカウンセラーの先生に電話で相談することにしました。担任の先生は前回の面談から動いてくれていない疑惑で不信感がありましたし、第三者の専門家の意見が必要だと思ったからです。
翌日の午前中、予約を取って電話を繋げてもらいました。カウンセラーの先生はとても優しく、親身になって話を聞いてくださいました。
「それはつらい経験でしたね。ももかちゃんは今まで我慢して頑張りましたね」
その言葉に、張り詰めていた私の心も少し救われた気がしました。私は一連の出来事、特にお金の要求が止んでいないこと、そして担任の先生への不信感を伝えました。 カウンセラーの先生は、静かですが力強い口調でアドバイスしてくれました。
スクールカウンセラーとのお話後、驚愕の事実が発覚
「これは、子ども同士で解決をはかる問題ではないですね。大人が介入しないといけないと思います。ゆずちゃんのお母様にも入ってもらいましょう」
「そうですよね……。でも、担任の先生には以前お話ししたはずなんですが……」
「私の方から、担任の先生と管理職の先生に状況を聞いてみます」
「ありがとうございます」
専門家であるカウンセラーさんが間に入ってくれることは、とても心強く感じました。
その日の夕方、担任の先生から電話がありました。
「この度は本当に申し訳ありません……」
先生の声は、昨日よりもさらに小さく、震えていました。
「カウンセラーの先生からお聞きしました。あの、以前ご相談いただいた金銭要求の件なのですが……」
先生は言い淀みながらも、衝撃的な事実を口にしました。
「実は、私の不手際で……日々の業務に追われてしまい、ゆずちゃんのお母様にご連絡できていませんでした」
やはり先生は動いていませんでした。忙しくて忘れていたなんて、ももかの思いを想像したら許せるものではありません。
「本当に申し訳ありません。教師失格です……」
電話越しに、先生が泣いているのがわかりました。わざとではなかったことはわかります。でも、そのときもう少しきちんと指導してくれていたら、娘は「生きるのがつらい」なんて言う必要はなかったでしょう。やはり許せないと感じました―――。

