スペイン船に乗船していた親子猫

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猫は多くの家族に愛され、米国内では7380万匹が4200万世帯に飼われています。では、米国で猫がペットして飼われ始めたのは、いつのことでしょうか。
このほどAmerican Antiquity誌に掲載された論文によると、「1559年フロリダ沖でハリケーンにより沈没したスペイン船に、親子とみられる飼い猫2匹が乗船していた」ことがわかりました。遺骨が発見されたためです。もしかしたらこの猫たちが、米国に到達した初めての「飼い猫」だったのかもしれません。
その遺骨は、1559年9月に現在のフロリダ州ペンサコーラ付近で沈没したスペイン船「Emanuel Point II号」の残骸の中から発見されました。この船は、Tristán de Luna y Arellanoをリーダーとする遠征艦隊11隻のうちの1隻で、メキシコから北上していたところでした。
当時艦隊はスペイン入植地サンタ・マリア・デ・オチュセ付近に停泊していましたが、ハリケーンに襲われて6隻の船が沈没し、もう1隻は内陸に流されてしまいました。のちに1992年から2016年にかけて、研究者たちはこの難破船3隻を発見したのです。
ダイバーたちは、オリーブオイルやワインなどが入っていたと思われる壺の破片など、船からいくつかの遺物を回収しました。さらに、ゴキブリやネズミ、そして少なくとも2匹の猫の死骸も発見しています。
船員に愛されていた猫たち

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科学者たちが成猫1匹と幼猫1匹の遺骸を詳しく調べたところ、猫たちはネズミを寄せ付けないために意図的に船内に連れてこられた可能性が高いと判断しました。その過程で、船員たちにもなつき、ペットのように生活していたと考えられます。
成猫のほうは主に魚や豚肉、鶏肉、牛肉などの肉類を食べていたことがわかっています。ときおりネズミを狩っていた可能性はあるものの、猫の食事の「かなりの割合」は、人間が与える食材だったことは明らかです。
ネズミが減ってしまったので人間用の食品を与えたか、あるいは「愛情」からたくさんの食べ残しを与えたのかはわかりませんが、当時の船員たちは「普通より指が多い猫」を幸運の象徴と考え、かわいがっていたことはわかっています。

