
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、親子の絆や人との出会いなどを描く漫画家・枇杷かな子さんの『先生に漫画を読んでもらった話』をご紹介しよう。
同作は、高校時代の同級生からのメールがきっかけとなり、当時の先生に自身の漫画を読んでもらう様子を描いた作品。以前枇杷さんのX(旧Twitter)に投稿されると、約5400もの「いいね」が寄せられている。そこで作者の枇杷さんに、作品を描いたきっかけや制作過程を伺った。
■先生に感謝の気持ちを込めて「漫画」を届けた結果…思いもよらぬ返答が

以前高校時代の恩師・T先生の授業を漫画にし、ネット上に投稿した経緯がある枇杷さん。その後、当時の同級生から枇杷さんにメールが届き、今もT先生と連絡を取り合っていることが知らされる。
そして「(先生に)作品を送ってみたら」と言われた枇杷さんは悩んだものの、意を決してT先生にメールで作品を送ることに…。読者からは「先生は本当に嬉しかったんだろうなあ」「気持ちを伝えるって大事」などの声が寄せられている。
■「先生の顔がじんわりと本当に嬉しそうだった」と語る作者の枇杷かな子さん

――当時の先生との再会を描いたきっかけや理由があれば教えてください。
当時は口うるさく感じていた先生なのですが、大人になると生徒のことを深く思ってくれた方だったなぁと思うことがあります。その思い出の中でも印象的だったのが当時の性教育の授業でした。ずっと描きたいと思っていたのですがなかなか発表する勇気がでずで。
ですが、ふと描きたくなり、進めていくと先生の思いや当時の自分の後悔も重なって泣きながら描きました。そのお話をきっかけに先生や同級生と会えることになりました。
――今作のなかででこだわった点や「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
最後の幸せな寂しさを感じるシーンです。誰かと出会いさよらならを言う時、もっと一緒にいたいなぁ、またいつ会えるかなぁと寂しくなる時があります。
ただそれら感じられるほど好きな人たちに出会えたということで、寂しささえも幸せだなと思えることを描けてよかったです。
――恩師たちとの再会のなかで、とくに印象深かったシーンやセリフがあれば理由とともにお教えください。
先生ご自身も変化していく教育の中で日々頑張られていて、そんな中「かなちゃんの漫画を読んでどんなに嬉しかったか」と言ってくださるシーンです。先生の顔がじんわりと本当に嬉しそうで泣きそうになる漫画にしました。
――枇杷さんは今回発売される『今日もまだお母さんに会いたい』のほかにも『ただいま。おばあちゃん』など、家族にフォーカスした作品を多く描いていらっしゃいますが、理由があればお教えください。
意識していなかったのですが、大人になると子供の目線だけでなく祖母や両親の思いもわかってくるようになっていくので漫画を描いていてどちらの心情や表情を描けることも面白いです。
そしてあの時はごめんねと持っていた後悔を描くことも一つの心の解放になります。もちろん思い出すと苦しいこともたくさんありますが、その面白さや苦しみ、解放感を味わえることが家族を描く理由の一つなのかなと感じました。
――最後に、作品を楽しみにしている読者の皆様へメッセージをお願いします。
お読みいただけること、ご感想をいただけることがものすごく大きな力になっています。なんだかしんどいなぁという気持ちが続いても嬉しいご感想を読むと「やるか」と起き上がれる日もあり、本当に感謝でいっぱいです。これからもよろしくお願いします。

