ヨシタケシンスケの絵本はなぜ心に残る?|思考を描くアートの魅力

日常をアートとしてとらえる

ヨシタケシンスケの作品のテーマは、世の中にありふれていて、無視されてしまうようなことです。あるインタビューで、次のように語っています。

「人生って、どうでもいいことが99%で、大事なことは1%くらい。でも、どうでもいいことが、その人らしさや人間らしさになっていくと思っています」

ヨシタケシンスケの視点は、アートに関する考え方も変えてくれます。特別な出来事を描くことや、自分にしかない感情を表現することだけがアートでなく、日常のなかにある「変だな」「おもしろいな」「なんか気になる」をすくい取ることもアートです。

また、ヨシタケシンスケは「物事をいろんな角度で見ることは、一日で身につくものではないからこそ、絵本を通じて、一緒に練習しているのかもしれない」とも話しています。まずは、ヨシタケシンスケの作品を手にとって普段の暮らしにある小さな発見を感じてみてください。

まとめ

今回はヨシタケシンスケが描いていることや、読者に伝えるための手段や作法についてまとめました。彼の作品を読んで、「大変なことでもこう考えたら楽しいかもね」「私の娘はこんなふうに考えているかもな」と考えの幅が広がったような気がします。アートの作用として心の余裕や豊かさがありますので、ヨシタケ作品はアートなのだと思います。

【参考資料】
ヨシタケシンスケ『りんごかもしれない』ブロンズ新社、2013年
ヨシタケシンスケ『もうぬげない』ブロンズ新社、2015年
ヨシタケシンスケ『このあとどうしちゃおう』ブロンズ新社、2016年
ヨシタケシンスケ『思わず考えちゃう』新潮社、2019年

著者インタビュー
絵本作家ヨシタケシンスケ流「物の見方」。ファンと本人に聞いてみた|中国新聞U35

配信元: イロハニアート

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