長谷川博己、染谷将太ら豪華俳優陣が集結 明智光秀の謎めいた前半生を描く大河ドラマ総集編「麒麟がくる」

長谷川博己、染谷将太ら豪華俳優陣が集結 明智光秀の謎めいた前半生を描く大河ドラマ総集編「麒麟がくる」

大河ドラマ総集編「麒麟がくる」
大河ドラマ総集編「麒麟がくる」 / (C)NHK

長谷川博己主演で、2020年から2021年にかけて放送されたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」。明智光秀の謎めいた前半生や、戦国の英傑たちの運命を描いた本作の“総集編”(全4話)が、2026年1月1日(木)と1月2日(金)の夜8時より「Jテレ」お正月特別番組として放送される。そこで本記事では、長谷川をはじめ染谷将太や川口春奈など、豪華実力派俳優が多数出演している本作の魅力を紹介していく。

■明智光秀の従来のイメージに新たな解釈を与える「麒麟がくる」

織田信長(染谷)を“本能寺の変”で裏切り、400年以上もの間“希代の逆賊”と言われ続けてきた光秀(長谷川)の前半生を描いた「麒麟がくる」。

タイトルの“麒麟”とは、“王が仁のある政治を行うときに必ず現れると言われる聖なる獣”のこと。応仁の乱後に混乱している世の中で、麒麟はいつ・どの英雄の頭上に現れるのか…を軸としたストーリー構成となっている。

身分の低い美濃の浪人の子として生まれた光秀は、斎藤道三(本木雅弘)から見出され斎藤家の家臣として重用されていた。そんなある時、“大きな世界と対峙することがお前の使命だ”と諭された光秀は、考え方が徐々に変わっていく。そして戦国乱世へと飛び込み、天下統一を巡ってさまざまな武将たちと争うことに。

信長と出会うことで光秀の運命が大きく動き出し、戦国の激動期を歩む彼の足取りや葛藤が丁寧に描かれているのが本作の特徴だ。戦の勝敗だけでなく、光秀が理想を追い求めながら成長していく姿も細やかに表現されており、美濃での苦悩や道三への思慕と反発、信長との距離の縮まり方など、“謀反人”としての従来のイメージに新たな解釈を与えるエピソードも盛り込まれている。

また最終回では、光秀がなぜ“本能寺の変”に至ったのか、その経緯が語られ、ラストシーンは当時21.6%という高視聴率を叩き出した。
大河ドラマ総集編「麒麟がくる」
大河ドラマ総集編「麒麟がくる」 / (C)NHK


■数奇な運命をたどる明智光秀と織田信長

光秀の生き様を通して、戦国乱世を生き抜く英傑たちの激動の歴史が、壮大なスケールで描かれる本作。中でも目を引くのは、光秀を演じた長谷川と、彼と数奇な運命を共にする信長を演じた染谷の存在感だろう。

長谷川は、ドラマ「家政婦のミタ」で“ダメな父親”役を演じ、映画「シン・ゴジラ」でも威厳のある役どころで深みのある演技を発揮した実力派俳優。「麒麟がくる」では、従来“謀反人”として語られがちな光秀像を解きほぐし、繊細な演技によってその多面性を丁寧に描き出している。冷静さの奥に理想への渇望を抱えた光秀の姿を、緊張感と柔らかさを併せ持つ長谷川独自のアプローチで表現し、キャラクターに確かな説得力をもたらしていた。

また染谷は、映画「ヒミズ」でヴェネチア国際映画祭・最優秀新人俳優賞を受賞した才能の持ち主。その後もドラマ「ブラッシュアップライフ」の福田俊介役、大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」の喜多川歌麿役などが記憶に新しく、さまざまなキャラクターで鮮烈な印象を残している。「麒麟がくる」で務めた信長役では、天才肌でピュアすぎるがゆえの狂気や圧倒的なオーラを見せつける一方、不安定さを併せ持つ危ない人物を絶妙に表現。染谷が登場するだけでその場の空気を支配するような圧力は、まるで織田信長を体現しているかのようだ。

そして光秀と信長の関係は、単なる主従や敵味方という枠に収まらず、互いに影響を与え合いながら、信頼と葛藤の中で運命を交錯させる複雑さを持っている。光秀の冷静さや理想への渇望と、信長の圧倒的なカリスマ性や危うさがぶつかり合うことで、互いに刺激し合い、人物像に深みを与えているのだ。こうした微妙な心理の動きや感情の揺れこそが、戦国という激動の時代の中で生きる二人の決断や行動にリアリティをもたらしているのかもしれない。
大河ドラマ総集編「麒麟がくる」
大河ドラマ総集編「麒麟がくる」 / (C)NHK


■豪華俳優陣が彩る戦国の人間ドラマ

本作では、光秀だけでなく他の戦国の英傑たちもそれぞれの信念に従って行動する姿が丁寧に描かれており、そんな彼らを演じる豪華俳優陣の演技も見どころの一つとなっている。

例えば、“美濃のマムシ”と呼ばれ、若き光秀を見出した斎藤道三を演じるのは、「おくりびと」でアカデミー賞外国語映画賞を受賞し、さまざまな分野で活躍する本木雅弘。天才的な軍事力に加え狡猾な政治力を持つ道三だが、本木は彼をどこか筋の通った人間味あふれるキャラクターとして表現している。

また、道三の娘で織田信長の正室・帰蝶にも注目したい。気丈に生き、妻として織田家を支えるカリスマ性のある人物を、本作で時代劇初挑戦となった川口春奈が熱演。普段の柔らかい雰囲気とは一線を画し、大胆で凛とした佇まいで帰蝶の芯の強さを体現した。

他にも、医師・望月東庵役にはドラマ「西遊記」やテレビ番組の司会などで長く活躍する堺正章、足利義昭役には「半沢直樹」で注目を集めた滝藤賢一が名を連ね、幅広いキャリアを持つ俳優陣が集結。

本作ではド派手な合戦シーンも見どころだが、登場人物たちの苦悩や葛藤、信念などもしっかりと描かれており、こうした人間ドラマの積み重ねが本作の深みと魅力をより一層引き立てている。
大河ドラマ総集編「麒麟がくる」
大河ドラマ総集編「麒麟がくる」 / (C)NHK


■大河ドラマ総集編「麒麟がくる」あらすじ

今回Jテレで放送される大河ドラマ総集編「麒麟がくる」(1月1日[木]夜8:00-10:15、1月2日[金]夜8:00-11:00 ※再放送:1月3日[土]深夜1:00-3:15、1月4日[日]深夜1:00-4:00)は、全44話分の内容を4話に凝縮。第1回「美濃編」は光秀が美濃で過ごした青年期の物語が描かれ、帰蝶の嫁入りや信長との宿命の邂逅など、見どころ満載だ。

続く第2回「上洛編」は、越前に逃亡した光秀が信長と足利義昭をようして上洛に至るまでの物語となっており、第3回「新幕府編」では、幕臣となった光秀の前にさまざまな難問が降りかかっていく。

そして第4回「本能寺編」では将軍を退け、権力を欲しいままにする信長がついに帝までをも排除しようとする様子が描かれる。右腕である光秀はある命令をつきつけられたことで信長を倒そうと決意し、物語は最後の舞台“本能寺”へ――。

明智光秀や戦国の英傑たちの数奇な運命と人間ドラマに、思わず心が動かされる本作。大河ファンはもちろん、初めて本作に触れる人にも、戦国の激動を生き抜く人物たちの魅力を存分に味わえる内容となっている。
大河ドラマ総集編「麒麟がくる」
大河ドラマ総集編「麒麟がくる」 / (C)NHK

提供元

プロフィール画像

WEBザテレビジョン

WEBザテレビジョンは芸能ニュース、テレビ番組情報、タレントインタビューほか、最新のエンターテイメント情報をお届けするWEBメディアです。エンタメ取材歴40年以上、ドラマ、バラエティー、映画、音楽、アニメ、アイドルなどジャンルも幅広く深堀していきます。