こんにちは。
インテリアコーディネーターのアダチツヨシです。
暦の上では秋とされる9月。とはいえ近年の9月はなかなか秋らしさを感じることは少なく、お部屋の模様替えも何とも難しい季節です。

さて今回は、そんな季節に左右されることなくお部屋をカッコよく飾るコツをご紹介します。誰でもどんな場所にでもすぐに実践でき、お部屋の広さを問わず活かすことのできる方法なので、ぜひ参考にしてみてください。
飾り方のマネって意外と難しい

お部屋の模様替えやインテリア小物をちょっと飾るときなど、みなさんは何かを参考にされることがあるでしょうか?
惹かれたお店のディスプレイや、雑誌で見つけた素敵なお家のイメージなど、日常でビビッときたものを参考にする方も多いかもしれません。
「これならうちでも真似できそう!」
そう思いながらいざ実践してみると・・・
何だか違う。
そんな経験もあるのではないでしょうか。

それには、たとえ似ていてもその「モノ」自体がやはり違うことや、背景となる空間の違いもあるなど、どうしても超えることのできない壁が理由となっていることもしばしば。
では、そんな環境に左右されないカッコイイ空間をつくるコツはないのでしょうか?
誰でも簡単に実践できる、魔法のようなコツ

インテリアスタイリングにはいくつもの魔法のようなコツがあります。無意識のうちに〈素敵!〉と感じるスタイリングにも、実はカッコよく魅せる法則化されたルールが存在するのです。それを取り入れると、単体では魅力を持て余していたオブジェも、セッティング次第で持っているポテンシャル以上の効果を発揮してくれることだってあります。
そんなコツの中から、入門編として3つをご紹介します。
①空間の三分割
②三角構図
③奇数個置き
カメラが趣味という方には聞き馴染みがある言葉かもしれません。

写真として切り取って見たときに素敵な空間は、実際に身を置いたときにもその魅力を感じることができるものです。
①空間の三分割

一つ目のコツは「空間の三分割」です。
飾る空間を1枚のシーン写真と見立て、その写真を三分割にするイメージ。その3分の1または3分の2の位置に対象物を設置する方法です。
カメラ撮影する際の「グリッド表示」をイメージしてみると分かりやすいですね。


一つのモノを象徴的に飾るとき、自分の視界の真ん中に置くのが一般的だと思いますが、あえて中心からずらして置くことで何となく雰囲気を感じる空間が生まれます。空間の「余白」もシーンの一部として印象付けることができるからです。
②三角構図

次に「三角構図」です。
これはインテリアショップやアパレルショップなどのディスプレイでもよく使われる手法なので、私たちも普段多く目にする機会があります。すでに無意識のうちに実践している方も多いかもしれませんね。
こちらは複数の対象物を1つにまとめて置くときに効果的。対象物を組み合わせて大きな一つの三角形をつくるように並べます。

何となく収まりが悪いな・・・と感じるとき、たいていこの方法で解決します。三角形のサイズは、大きくても小さくても、直角三角形でも二等辺三角形でも、状況に合わせて自由にイメージしてください。

③奇数個置き

最後に「奇数個置き」をご紹介します。
これは、対象物を3つ、5つ、7つ・・・など奇数個リピートして並べる方法です。
「偶数(ペア)じゃダメなの?」
そんなことはないのですが、2つ置いてみて物足りなさを感じるとき、3つに増やしてみるとしっくりとくることがあります。一説によると、人間はペアにしたがる思考を根本に持っているため、奇数にして違和感を持たせると興味を引きやすくなるのだとか。また、奇数にすると真ん中の対象物に目が行きやすくなるという考え方もあるそう。

あえて違和感をつくることは、ディスプレイにアクセントをつけるための効果的なポイントになるのです。

