物忘れが増え、迷子になってしまったおばあちゃん…昔の思い出は鮮明で「祖母の記憶が蘇る」【漫画】

物忘れが増え、迷子になってしまったおばあちゃん…昔の思い出は鮮明で「祖母の記憶が蘇る」【漫画】

『月出づる街の人々/はるみの鏡とおばあちゃん』より
『月出づる街の人々/はるみの鏡とおばあちゃん』より / (C)酢豚ゆうき/双葉社

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、「webアクション」で連載中の『月出づる街の人々』(双葉社刊)の1エピソード『はるみの鏡とおばあちゃん』を紹介する。作者の酢豚ゆうきさんが、11月25日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、3000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、酢豚ゆうきさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

■物忘れが増えた祖母。孫のはるみを骨の姿でないと認識できない
『月出づる街の人々/はるみの鏡とおばあちゃん』より
『月出づる街の人々/はるみの鏡とおばあちゃん』より / (C)酢豚ゆうき/双葉社


透明人間や狼男、ドラキュラやメドゥーサなどいろんなモンスターがいる世界。透明人間の女の子である、はるみの部屋には、小学校入学祝いに祖母がくれた大きな鏡がある。ある日、はるみと母は祖母の家へ行くことに。少しボケてしまった祖母は、母親のことはわからずはるみが骨の姿になればわかる状態だ。

あるとき祖父からはるみに“祖母が鏡を見ながらずっと歌っている”と電話がかかってきた。その歌を知っているか聞かれたはるみだったが、「わからないな〜…」とピンとこない様子。そして別の日、祖母が突然飛んでいき迷子になってしまい…。

このエピソードを読んだ人たちからは、「沁みる話」「涙が出てくる」「祖母の記憶が蘇る」「おばあちゃんに会いたくなった」など、多くのコメントが寄せられている。

■作者・酢豚ゆうきさん「特に思い入れがあるのは、1巻の第3話『メドゥーサと蛇と透明人間少女』です」
『月出づる街の人々/メドゥーサと蛇と透明人間少女』より
『月出づる街の人々/メドゥーサと蛇と透明人間少女』より / (C)酢豚ゆうき/双葉社


――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか?

「モンスターの世界を描きたい」というよりも、まずは 人間模様を描きたい という思いが先にありました。ただ、普通の人間同士の物語として描くより、モンスターというフィルターを通した方が、人間のリアルな感情や関係性がより鮮明に、そして面白く見えるのではないかと思い、この世界観を選びました。実際に描き始めてみると、モンスターならではの特徴を持ちながら、私たちにも共通する悩みや日常がたくさんあって、毎回とても楽しく描いています。

――本作は、さまざまなモンスターが登場しますが、モンスターを描く際に時間をかけているパーツや、何度も描き直している箇所がありましたらお教えください。

メドゥーサのユイの“蛇”は、どうしても時間がかかります。毎回、サイズ感や位置のバランスが微妙に安定しないので、描きながら調整することが多いですね。逆に、一番描きやすいのはフランケンの女の子・もち子です。造形がシンプルで、表情の出し方もイメージしやすいので自然と手が動きます。全体的には、キャラクターの微妙な表情を描くときが一番試行錯誤します。ちょっとした眉の角度や視線ひとつでニュアンスが変わるので、つい何度も描き直してしまいます。

――本作の主要キャラクターのプロフィールについてお教えください。

ざっくりですが、主なキャラクターを紹介します。

東はるみ(透明人間):さっぱりした性格の女の子。狼男の駿介とは“毛づくろいメイト”という関係。

堀川ユイ(メドゥーサ):少ししっかり者の女の子。頭の蛇の世話やしつけをきちんとしている。

中山もち子(フランケン):優しくて力持ち。弟の面倒をよく見る、お姉さん。

高橋駿介(狼男):ややクールな性格の男子。天気のよい日には、はるみに毛づくろいをしてもらうことがある。

――『月出づる街の人々』は4巻まで刊行され、「webアクション」では第33話まで掲載されていますが、特に思い入れのあるエピソードがあれば理由と共にお教えください。

特に思い入れがあるのは、1巻の第3話『メドゥーサと蛇と透明人間少女』です。メドゥーサの頭の蛇が死んでしまうお話なのですが、ネーム段階から気持ちを入れて描くことができて、作業中、喫茶店ですこし泣いてしまいました。読者の方からも「この話が好き」という声をとても多くいただき、作品の方向性が自分の中で固まった回でもあります。まだの方は、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

――本作はオムニバス形式ですが、元となるネタはご自身の記憶や体験から膨らませることが多いのでしょうか?

はい。自分の体験をベースに、「この世界ならこうなるだろうな」という要素を重ねて作ることが多いです。たとえば、2巻13話「はるみが産まれた時のこと」は、新生児の子育てがテーマなのですが、これは私自身の体験、気持ちがかなりお話しに入ってます。現実の記憶に、モンスター世界ならではの“ズレ”を足していく作業はいつもとても楽しいです。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

いつも読んでくださって、本当にありがとうございます。連載を続けられているのも、応援してくださる皆さまのおかげです。X(旧Twitter)での感想や、編集部に届くお手紙もすべて読んでおり、毎回とても励みになっています。これからもこの街の人々の日常を、なるべく丁寧に描いていきますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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