プレ幼稚園で出会った教育熱心なママたちの影響もあり、きりぷちさんは息子のそうちゃんを体操クラブに通わせることを決めますが、クラブの松長先生は異常に厳しく、息子は毎日のように「今日、体操……?」と不安げな表情。聞けば、そうちゃんは体操がうまくできないことに自信を失い、さらには先生が「うまくできないと意味がない」と思わせるような指導をしていることが明らかになります。
きりぷちさんは「できなくても頑張ることがかっこいいんだよ」と息子を鼓舞し、クラブを続けさせるべきか迷いながらも通わせていたある日のこと。同じクラブに通うノリくんのママから声をかけられ、ノリくんママは「そうちゃんは、うちの長男と似ている」と言うのです。
ノリくんママの長男は、そうちゃんと同じように繊細で慎重な性格。
周囲と合わせることに重きを置き、マイペースな生徒を急かす幼稚園の先生とは相性が悪かった一方、子ども一人ひとりのペースを大事にしてくれる先生には表情を明るくし、それまで「幼稚園行きたくない」と泣いていたのが解消されたとのこと。
その話を聞いたきりぷちさんはノリくんママの長男とわが子を重ね、体操クラブを「もう、やめさせてあげようかな……」と考えます。
母の気持ちとは裏腹に変わり始めた息子、それなのに先生が…?

















初めてつばめに成功したにもかかわらず、そうちゃんのことをにらみつけ、無理やりに逆上がりをさせた松長先生……。
すると、そうちゃんはひざを抱えたまま塞ぎ込み、練習を見学していたきりぷちさんは、先生に対して怒りがこみ上げるのでした。
松長先生の行動には、さすがにあぜん……! きりぷちさんの言うとおり、逆上がりの練習中のこととはいえ、まずはつばめの成功を褒め、その後に「今は逆上がりを頑張ろう」と諭すことができたはずです。
もちろん、決められた行動をするように教えることも先生の役目。しかし、そうちゃんはふざけてつばめをやったわけではありません。先生が生徒のことをきちんと見ていたなら、たとえ初めてつばめに成功したことは把握できなくとも、子どもの行動がいさめるべきものなのどうか、その判断はつくのではないでしょうか?
いずれにしても、心配なのはそうちゃんの心……。「ママはきちんと見ていたよ」とわが子の成功を認め、褒め、傷を癒やしてあげたいものですね。
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著者:マンガ家・イラストレーター きりぷち

