
医療支援プラットフォームを運営するファストドクターは、青森県が推進する小児科オンライン診療の全県導入事業に採択され、10月1日(水)より運用を開始する。
同事業の目的は、青森県のこども・子育て支援の充実。そして、受診時の保護者の選択肢を広げ、こどもの健康維持と保護者の安心を高めることだ。
なお、平日日中帯を含む時間帯での提供は、全国に先駆けた取り組みとなるという。
青森県内全域導入の背景

青森県は、県全体の小児科医師偏在指標が109.4で全国37位と全国平均(115.1)を下回り、「相対的医師少数県」に位置づけられているそう(※)。他にも、県内6つの小児医療圏のうち八戸、上十三、西北五、下北の4圏域は、国の定める基準に基づき「相対的医師少数区域」に指定されている。
県は、医師の養成・定着施策を進めているが、人材確保は中長期的に取り組むべき課題。加えて、小児科系診療所は9月時点で160施設あるものの、その多くは市街地に所在しており、非都市部では特に医療アクセスが困難な状況が続いているそう。
青森県は、県土の約7割が中山間地域。体調不良の子どもを抱えての長距離移動は保護者にとって大きな負担となり、結果的に受診控えや不要な救急車利用につながる懸念がある。
さらに、県全域が豪雪地帯に指定されており、冬季には交通遮断や移動困難が頻発。居住地や天候に左右されない医療アクセスの確保が求められている。
こうした背景から青森県は、子どもを安心して育てられる環境整備と、不要不急の救急車利用の抑制による地域医療の負担軽減を目的に、新たな解決策としてオンライン診療の県内全域の導入を決定した。
「小児科オンライン診療」概要

今回始まる「小児科オンライン診療」は、県内在住の18歳以下が対象で、18歳到達日以後、最初の3月31日まで受診可能。朝6時から夜8時までの診療時間帯に、年末年始を含み10月1日(水)~2026年8年3月31日(火)の365日毎日対応する。
専用サイトにて、問診・保険証、支払い方法の登録等の必要手続きを完了後、平均15分程度の待ち時間で受診可能。ただし、感染症の流行期など一部は例外がある。
処方薬は、診察後1時間程度を目安に、事前に指定する近隣の薬局で受け取り可能。ただし、診療が薬局の営業時間外の場合は、当日に薬を受け取れない場合もある。
診療は、小児科専門医、または小児診療が可能で臨床経験3年以上の医師が対応。なお、医療相談を含む医療行為は、提携する医療機関所属の医師によって行われ、ファストドクターは行わない。
また、オンライン診療では、厚生労働省が示すガイドラインに基づき、医師が診療前相談にて対面診療が必要と判断する場合も。対面診療が必要な際は、同社の看護師に地域の医療機関に対面受診の受け入れを調整してもらえる。その際の費用は発生しない。
