ギボ江さんは、年齢よりも若く見えるパワフルな60代女性。夫に先立たれた後も趣味に自分磨きに忙しく過ごしています。
息子・オトヤさんと妻のヨーコさんの間に生まれたのは、孫のそらくん。ギボ江さんは母親に成りすましてSNSにそらくんの写真を投稿し始めます。しかし、SNS投稿が禁止されている運動会動画をギボ江さんがアップしたことで、何も知らないヨーコさんはいわれのない非難を受けるようになってしまいました。その後、ギボ江さんの成りすましに気づいたオトヤさん夫婦は、ギボ江さんにSNSのアカウントを削除させ、絶縁を宣言します。
それから数カ月後、結婚して海外生活をしている娘が帰国。そして、ギボ江さんの引き起こしたSNSトラブルが原因で、オトヤさん家族が引っ越したとギボ江さんに伝えたのでした。
オトヤさん家族が引っ越しをした理由が、周りの偏見の目からそらくんを守るためだったと聞かされたとギボ江さんは……。
失ってしまった大切なもの
そらくんは卒園間近の転園を余儀なくされ、オトヤさんとヨーコさんは連絡先を一新するためスマホを買い替えなければなりませんでした。
その責任は、ギボ江さんが引き起こしたSNS投稿のせい。
ギボ江さんは自らの行いによって、大切なそらくんに会えないどころか、声を聞くことも姿を見ることも叶わなくなってしまったのです。
そして娘は、今後オトヤさん夫婦に連絡を取りたいときには自分を通すよう改めて釘をさします。
ギボ江さんは娘からの話に相当なダメージを受けたのでした。
前々から移動のタイミングに悩んでいたというオトヤさんですが、今回のSNSトラブルをきっかけに引っ越しを決断したようです。
しかし、そらくんの卒園間際に住み慣れた街を引っ越すのは苦渋の決断だったことでしょう。
娘は、ギボ江さんにお灸をすえるために話を少々誇張したのかもしれません。
とはいえ、ギボ江さんの現状は、まさに「身から出た錆」、「自業自得」と言えるでしょう。
私たちも、自分の日頃の行いが、いつか自分に戻ってくることを胸に刻み、
何ごとも責任を持って行動することが大切ですね。
著者：マンガ家・イラストレーター あべかわ
