浮世絵の種類はこれだ!版画技法とジャンルにみる江戸の多様な美

浮世絵のサイズ

一枚摺(いちまいずり)と呼ばれる一枚の紙に摺られた版画には、用途や時代によってさまざまなサイズ規格がありました。主に大判、中判、間判、細判、柱絵判があり、需要に応じて大きさが決まることもあったといいます。

また、数枚の大判を横に並べて一つの絵にする続絵(つづきえ)では、大画面で風景や合戦などを表現しました。

浮世絵の主な絵画ジャンル5つ

浮世絵は絵のジャンルも多様性に富んでいます。以下では、主な題材について解説します。

人物画

喜多川歌麿《寛政三美人》喜多川歌麿《寛政三美人》, Public domain, via Wikimedia Commons.

人物画の中でも、代表的なものが美人画です。遊女や町娘など、当時の人気女性やそのファッションを描きました。女性の繊細な表情や、流行の着物の模様などが細密に描かれ、鑑賞において見どころとなっています。

また、江戸では芸能が盛んで、役者絵や歌舞伎絵も流行しました。歌舞伎役者の舞台姿やブロマイドを描いた浮世絵は、観劇に訪れるファンから大きな支持を得て流行したものです。浮世絵の主要なジャンルの一つとして、当時の芝居熱を支えました。

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風景画

東海道五拾三次之内 金谷 大井川遠岸東海道五拾三次之内 金谷 大井川遠岸, Public domain, via Wikimedia Commons.

風景を描いた名所絵は、江戸時代後期、庶民の間で旅がブームとなったことで一気に発展しました。葛飾北斎の富士山を主題としたシリーズ《富嶽三十六景》や、歌川広重が宿場町の風景を描いた《東海道五十三次》は後世でも人気が高く、特に有名です。

これらの作品は、遠近法や大胆な構図も取り入れられ、浮世絵の国際的な評価を高めるきっかけとなりました。

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歴史画

歌川国芳 「川中島百勇将戦之内 勇将荒川伊豆守」歌川国芳 「川中島百勇将戦之内 勇将荒川伊豆守」, Public domain, via Wikimedia Commons.

武者絵や歴史画は、豪快な武士や歴史上の英雄、伝説の怪物などを主題としたジャンルです。中でも、歌川国芳は豪傑たちの勇猛な姿を描き、庶民から絶大な人気を博しました。

また、月岡芳年は血みどろ絵(無惨絵)と呼ばれる、凄惨でグロテスクな描写を得意としたことで広く知られています。

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花鳥画

葛飾北斎《芍薬 カナアリ》葛飾北斎《芍薬 カナアリ》, Public domain, via Wikimedia Commons.

花鳥画は鳥や花、動物などを描く専門的なジャンルで、浮世絵よりも前の時代から日本画の題材として親しまれてきました。葛飾北斎も優れた観察眼と描写力で、この分野の作品を残しています。

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戯画

歌川国芳《たとゑ尽の内》歌川国芳《たとゑ尽の内》, Public domain, via Wikimedia Commons.

滑稽な表現や風刺、だまし絵の要素を含むなど、娯楽性の高い浮世絵を戯画といいます。歌川国芳は猫や金魚などをユニークに描き、ユーモアあふれる作品を多く残しました。

配信元: イロハニアート

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