●当たり前だが「申請時期」が大事だ
──他にポイントはありませんか。
さらに重要なのが、有給休暇を申請した時期です。かなり早い段階で申請されていれば、会社側も他のアルバイトを手配するなど、柔軟な対応が可能な場合があります。
逆に、直前の申請では対応が難しくなります。
極端な例ですが、鮮魚をさばけるスタッフが5人しかいないスーパーで、その5人全員が正月三が日に有給を取得したいと請求してきた場合、会社として全員を認めるのは現実的ではありません。
数カ月前の申請であればまだしも、数週間前、数日前となると、会社としては対応したくてもできないことが多いでしょう。
●結局は「ケース・バイ・ケース」
──そのような場合どのような対応になるのでしょうか。
たとえば抽選を実施して、代替要員が確保できる人数に限って有給休暇を認め、それを超える場合は同じ時期の取得を認めない、という対応をとらざるを得ないケースもあるでしょう。
あるいは「早い者勝ち」との批判を受けるかも知れませんが、申請の早い順に、一定人数まで取得を認め、それ以降は認めないとする対応も、場合によってはやむを得ないでしょう。
職場の規模や人員構成、申請の時期、取得希望日、繁忙期かどうかなど、さまざまな要素を総合的に考慮して決まるわけです。有給休暇は権利ではありますが、希望どおりに取得できない場合もあるということです。
【取材協力弁護士】
今井 俊裕(いまい・としひろ)弁護士
1999年弁護士登録。労働(使用者側)、会社法、不動産関連事件の取扱い多数。具体的かつ戦略的な方針提示がモットー。行政における、開発審査会の委員、感染症診査協議会の委員を歴任。
事務所名:今井法律事務所
事務所URL:http://www.imai-lawoffice.jp/index.html

