お菓子は糖質や脂質を多く含み、少量でも高カロリーになりやすい特徴があります。通常の食事に加えてお菓子を習慣的に摂取すると、1日の総摂取カロリーが基礎代謝量や活動量を超え、余剰エネルギーが体脂肪として蓄積されます。カロリー過多が続くと体重が増加し、肥満へと進行します。肥満はさまざまな生活習慣病のリスクを高める要因であり、適切なカロリー管理と栄養バランスのとれた食事選択が求められます。

監修医師:
滝村 英幸(医師)
2006年4月聖マリアンナ医科大学病院初期臨床研修医
2008年4月 済生会横浜市東部病院循環器内科
2016年12月 総合東京病院(東京都中野区)循環器内科
2017年総合東京病院(東京都中野区)心臓血管センター
2022年4月総合東京病院(東京都中野区)心臓血管センター循環器内科心臓血管インターベンション科科長
【専門・資格・所属】
内科・循環器内科一般
冠動脈カテーテルインターベンション治療
末梢血管カテーテル治療
フットケア
心血管超音波検査
日本内科学会認定内科医
日本循環器学会認定循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会認定心血管カテーテル治療専門医
日本心エコー図学会SHD心エコー図認定医
お菓子の過剰摂取とカロリー過多
お菓子は糖質や脂質を多く含み、少量でも高カロリーになりやすい特徴があります。過剰に摂取すると、必要なエネルギーを超えたカロリーが体内に蓄積され、肥満の原因となります。肥満は、さまざまな生活習慣病のリスクを高める要因であり、適切なカロリー管理が求められます。
お菓子のエネルギー密度と摂取カロリー
お菓子は、同じ重量でも通常の食事よりも高いエネルギーを含むことが多く、これをエネルギー密度が高いと表現します。たとえば、ショートケーキ1個(約100グラム)は約300〜400キロカロリー、チョコレート1枚(約50グラム)は約250〜300キロカロリーといったように、少量でも摂取カロリーが増えやすい傾向があります。通常の食事に加えてお菓子を習慣的に摂取すると、1日の総摂取カロリーが基礎代謝量や活動量を上回り、余剰エネルギーが体脂肪として蓄積されます。成人の1日の推奨摂取カロリーは性別、年齢、活動量によって異なりますが、概ね1800〜2500キロカロリー程度とされています。お菓子からのカロリーが全体の摂取カロリーに占める割合が大きくなると、他の栄養素(ビタミン、ミネラル、食物繊維など)の摂取が不足し、栄養バランスが偏ることも懸念されます。
カロリー過多による体重増加のメカニズム
摂取カロリーが消費カロリーを上回る状態が続くと、余剰エネルギーは体内で中性脂肪に変換され、脂肪組織に蓄積されます。この蓄積が繰り返されることで、体重が増加し、肥満へと進行します。肥満の判定には、BMI(体格指数)が用いられ、BMIが25以上の場合に肥満と分類されます。BMIは体重を身長の2乗で割った値です。肥満は、内臓脂肪の蓄積を伴う場合が多く、内臓脂肪は代謝異常や炎症反応を引き起こし、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病のリスクを高めます。また、肥満は関節への負担を増やし、膝や腰の痛みを引き起こすこともあります。カロリー過多を防ぐためには、お菓子の摂取量を把握し、間食の頻度や内容を見直しましょう。
まとめ
お菓子への依存傾向は、脳の報酬系の働きや習慣化、血糖値の変動といった複数の要因が絡み合って生じます。摂取量の増加や欲求のコントロールの難しさを感じる場合は、行動パターンの見直しや環境調整、専門家への相談が有効です。お菓子の過剰摂取は、血糖値の急激な変動を引き起こし、長期的にはインスリン抵抗性や糖尿病のリスクを高める可能性があります。また、カロリー過多による肥満は、メタボリックシンドロームをはじめとする生活習慣病のリスク因子となり、心血管疾患などの重篤な合併症につながる恐れがあります。さらに、お菓子に含まれる糖質は、口腔内細菌による酸の産生を促し、むし歯の発生リスクを高めます。これらのリスクは、食事内容の見直し、規則正しい生活習慣、適切な口腔ケア、定期的な健康診断や歯科受診といった予防行動により軽減できます。無理のない範囲で継続可能な対策を選び、自身の健康状態を把握しながら、お菓子との適切な付き合い方を見つけることが大切です。気になる症状がある場合や、改善が難しいと感じる場合は、医師や管理栄養士、歯科医師などの専門家に相談し、個別の助言を受けることを検討してください。
参考文献
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」
厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」
日本歯科医師会「むし歯の予防」

