尿の色や量、泡立ちの変化は腎臓の不調を知らせるサインです。早めの気づきと対策が重症化を防ぐ第一歩になります。一体どんな点に気をつければよいのか、つつじヶ丘駅前内科クリニックの小出先生に詳しく教えてもらいました。
※2025年10月取材。
≫【1分動画でわかる】「尿の泡立ち」が強いと『腎臓』にどんな不調が? 尿の異常から考えられる病気を医師が解説
監修医師:
小出 高彰(つつじヶ丘駅前内科クリニック)
旭川医科大学医学部医学科卒業。東京医科歯科大学(現・東京科学大学)大学院医歯学総合研究科博士課程修了。済生会川口総合病院、横須賀共済病院腎臓内科、東京医科歯科大学(現・東京科学大学)病院腎臓内科、公立昭和病院腎臓内科を経て2024年つつじヶ丘駅前内科クリニック開業。日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、医学博士。
尿に見られる異常とは?
編集部
尿に見られる異常にはどのようなものがあるのでしょうか?
小出先生
尿は体の状態を映す鏡ともいわれ、色や量、においの変化が重要な病気のサインになります。たとえば濃い茶色や赤色は血尿の可能性、白く濁るのは炎症や感染、泡立ちが強い場合はタンパク尿の可能性があります。また、急に尿の回数が増えたり、極端に少なくなったりするのも異常のサインと考えられます。
編集部
尿の色の変化でもわかるのですね。
小出先生
淡い黄色は正常ですが、赤や褐色は血液が混じっている可能性があります。原因不明の変化が続くときは腎臓や尿路の異常を疑った方がよいと思います。
編集部
においが強いのも異常でしょうか?
小出先生
はい。強いアンモニア臭は尿路感染症、甘いにおいは糖尿病による糖尿の可能性があります。においの変化は軽視されがちですが、持続する場合は医療機関での検査をおすすめします。
編集部
尿の量や回数もチェックした方がよいですか?
小出先生
もちろんです。急に回数が増えるのは感染や糖尿病、逆に極端に減るのは腎機能低下や脱水が考えられます。普段との違いに気づくことが早期発見のきっかけになるので、「いつもと違うな」と思ったら、早めに医療機関を受診しましょう。
腎臓からのSOSかもしれない尿の異常
編集部
腎臓の病気でどんな尿の異常が出ますか?
小出先生
代表的なのは血尿やタンパク尿です。血尿は腎臓や尿路に炎症、結石、腫瘍などがあるサイン。一方、タンパク尿は腎臓のろ過機能が障害されている可能性を示します。これらの疾患は初期には自覚症状が少なく、唯一、尿の異常だけが病気発見の手がかりになることがあります。
編集部
泡立ちが続く尿も注意が必要ですか?
小出先生
はい。尿が毎回強く泡立つのはタンパクが漏れ出しているサインかもしれません。腎臓のフィルター機能が壊れている可能性があるため、放置せずに検査を受けることが大切です。
編集部
血尿が出た場合は必ず腎臓病なのでしょうか?
小出先生
いいえ、必ずしも腎臓病とは限りません。膀胱炎や尿路結石でも血尿が出ることがあります。しかし、腎炎や腎がんといった重い病気が隠れていることもあるため、血尿が出たら精密検査が必要なサインと考えたらよいと思います。
編集部
尿の異常に加え、「こんな症状があったら腎臓の病気かも……」というものはありますか?
小出先生
腎臓がうまく働かないと体内の水分や塩分が排泄できず、足や顔がむくみます。腎臓の病気でむくみが出る場合、かなり病気が進んでいる可能性があります。尿の異常に加えてむくみがある場合は、腎機能低下が進んでいる可能性が高いため注意が必要です。

