●「離婚前かつ別居後」も分与、家計が別となった後の購入は特有財産の余地
──離婚前に別居し、その後に当選金を得た場合はどうなるでしょうか。
離婚前の別居後に当選金を得た場合でも、同居中に当選が確定していたのであれば、財産分与の対象になります。
また、別居前から継続して宝くじを購入しており、たまたま別居後に当選したようなケースでも、分与対象と考えるべきでしょう。
一方で、問題となるのは、別居して家計が完全に分かれた後に初めて宝くじを購入した場合です。
通常、財産分与の基準時は「別居時」とされるため、別居後に購入した宝くじの当選金については、特有財産とされる余地があります。
●結婚前の宝くじの当選金、原則は本人の特有財産
──では、結婚前に当選した宝くじの当選金はどのように扱われますか。
結婚前に当選が確定していた宝くじについては、入金が結婚前か結婚後かを問わず、原則として購入者本人の特有財産と考えるべきです。
ただし、入籍前の同居期間や結婚準備期間に当選金が入金されている場合には、先に述べた「ほぼ無償で得た偶然の利益は夫婦の家計とするのが公平にかなう」という観点から、離婚時に財産分与の対象とされる場合もあります。
【取材協力弁護士】
光安 理絵(みつやす・りえ)弁護士
大阪大学法学部、同大学院法学研究科修了後、パナソニック株式会社(旧松下電器産業株式会社)入社、本社法務本部配属。2003年司法試験合格、東京地方検察庁、横浜地方検察庁を経て仙台弁護士会に弁護士登録。2021年度仙台弁護士会副会長。現在、ソレイユ総合法律事務所代表弁護士を務め、離婚事件、交通事故事件、刑事事件等を多数扱っている。
事務所名:ソレイユ総合法律事務所
事務所URL:http://www.sendai-soleil.net/

