猫を『甘えん坊』に育てるにはどうすれば?取るべき3つの方法 大人の保護猫にも有効?

猫を『甘えん坊』に育てるにはどうすれば?取るべき3つの方法 大人の保護猫にも有効?

猫の性格の違いはどこから来るのか

猫の親子

猫に限りませんが、性格形成の大きな要因は「遺伝」「環境」「経験」の3つだと言われています。特に猫の場合、父猫の気質が遺伝的に反映されやすく、そこに母猫の育児行動や育った環境が大きく影響することで、性格が形成されていくとされています。

猫の基本的な性格が最も形成されやすい時期は、生後2〜9週齢の頃です。この時期は、世の中で生きていくために必要な社会性を積極的に身につける時期なので、「社会化期」と呼ばれています。

社会化期に数多くのことを「良い」こととして体験すると、その猫は大抵のことなら寛容に受け入れられるおおらかな性格になり、ごく限られた体験しかできなかったり、「嫌な」体験をたくさんすることで、警戒心の強い心を閉ざした性格になることがわかっています。

猫を甘えん坊に育てる方法

哺乳瓶を吸う子猫

飼い主さんにすり寄ってきたり膝の上に乗ったり、また無防備にお腹を見せて寝たりするような甘えん坊の猫に育てる方法について考えてみましょう。

1.信頼できるブリーダーから迎える

現在の日本で猫を迎え入れる主な方法としては、ブリーダーやペットショップから購入する、保護猫の里親になる、知人の家で生まれた子猫を譲り受けるの3つが挙げられます。

日本では、ブリーダーやペットショップから購入できる猫は生後8週齢以降に限ると、「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)」で定められています。

ペットショップの場合は、ショップに来るまでの経緯が詳細に把握しづらい場合もあるため、確実にその猫の社会化期の状況を知る方法として、ブリーダーから迎え入れるというのもおすすめです。

信頼できるブリーダーであれば、実際に訪問して猫たちの様子を見学したり、その猫の性格などを詳しく説明してもらえます。実際に訪ねていき、該当する子猫だけではなく、両親の様子や暮らしている環境を見ることで、基本的な性格を考慮して迎える猫を決めることができるでしょう。

もちろん、知人の家で生まれた猫を譲り受ける場合も、同じように実際の親猫や子猫の様子、環境を見学してから決めることをおすすめします。

2.飼い主さんへの信頼感を高める

人慣れしているおおらかな性格の猫を迎え入れた場合も、残念ながらそうでない場合も、その後の猫との接し方で猫の性格は変わっていきます。

そのため、どんな猫を迎え入れた場合でも、甘えん坊の猫に育てたいのであれば、下記のことに配慮して猫の飼い主さんに対する信頼感を高めることが大切です。

猫にとって安心できる環境を整えること 専用の隠れ家をいくつか用意すること 猫のペースを最優先すること 猫とスキンシップする時間を毎日確保すること ただし、決してしつこくしないこと

3.人慣れの練習

飼い主さんとしては、「自分にだけ甘えてくれればそれでいい」と考えるかもしれません。しかし、実際にその猫が出会うであろう人間は、決して飼い主さん一人だけではありません。

獣医師をはじめとする動物病院のスタッフ、家を訪ねてくる人々、また被災時には避難所で暮らすことになるかもしれません。どのような時にも落ち着いて対応できる猫に育てることが、猫にとっても幸せなはずです。

そのためには、社会化期を過ぎてからも、継続して人慣れするための練習を続けることが大切です。動物病院のスタッフや訪ねてきた知人などに協力してもらいながら、猫にとって人との「良い」交流の機会をたくさん作ってあげましょう。

最初は「目を合わせない」、「すぐに触らない」、「大きな声で呼びかけない」で、静かにその場にいてもらうところから始め、段階的に進めていくのが、成功のコツです。

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