夜中に子どもが足を痛がり、時には泣き続けることもある「成長痛」とは、どんなことが原因で起きるのでしょうか。
今回は、症状・対処方法・日常生活での注意点などについて詳しく解説します。
お子さんがあまりに激しく泣くと、「何か大きな病気なのではないか…」と不安になりますが、この痛みは一過性のことがほとんどです。
また、成長痛自体は珍しいものではなく、成長期の多くの子どもが経験するといわれています。
ただ、中には似た症状でも異なる疾患が隠れていることがあります。似た症状が出る病気についても確認しておきましょう。
※この記事はメディカルドックにて『「成長痛」の症状・対処法はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。
成長痛の対処方法と生活する上での注意点

成長痛の症状が出た場合の対処の仕方を教えてください。
痛がっている部分をさすってあげることで症状が和らいでいきます。痛み止めの軟膏や湿布を使うのも対処方法のひとつです。また、運動した日の夜に痛みを訴えることも報告されています。子どもの様子を注意深く見守り、運動した日の夜はお風呂で温めたり、マッサージやストレッチをしたりするのも良いでしょう。
心のストレスが原因となっている可能性もあるので、できるだけお子さんの話に耳を傾け、スキンシップをとるように心がけてみてください。
成長痛は精神的な原因で起こることがあるんですね…。
神経質な性格・家族背景・幼稚園や小学校での嫌な出来事・基礎疾患の有無などが影響していることもあります。はっきりした原因が分かっているわけではありませんが、成長期は身体だけでなく、心も成長する時期です。保護者の知らない間に辛い思いをしている可能性もあります。場合によっては、幼稚園や小学校などの先生に相談してみるといいでしょう。日頃からお子さんの話に耳を傾け、精神的なケアをしてあげることも対処方法のひとつになります。
日常生活における注意点は何ですか?<
痛みの出方は重要な診断材料です。痛みがいつから・どんなふうに・どのくらい続いているのかをメモしておくと、受診の際に役立ちます。痛みが出る前に変わったことが無かったか・どんな時に痛みが治まるか等も書き留めておくと良いでしょう。まれに他の病気が隠れていることもあります。不安に感じる場合は、早めに病院に相談するといいでしょう。
昼間にも痛がる様子が無いか・足を引きずって歩いていないか・関節の動かし方に違和感が無いかを注意して観察することも重要です。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
夜間にお子さんが下肢を酷く痛がると不安になりますが、成長痛の場合は朝には治ることがほとんどです。焦らず・慌てず・患部をさすりながら優しく声をかけて様子をみましょう。辛い夜が続きますが、一過性の場合が多いです。冷静にお子さんの様子を観察してみてください。もし、次の朝になっても痛がるようなら整形外科を受診しましょう。
編集部まとめ

不定期に繰り返す足の痛みは子どもにとっても親にとっても辛いものですが、成長痛は多くの子どもが経験する症状のひとつです。
まずは、落ち着いて痛みの様子を確認しつつ、患部をさすってあげるようにしましょう。
集団生活の中でたくさん走り回って、たくさんお友達と関わる子どもにとっては、身体的・精神的な疲労が痛みとして出やすいこともあります。
身体のケアだけでなく、心のケアを心がけることも大切です。また、成長痛と似た症状でも、他の疾患が隠れていることもあります。
日中にも変わった様子が無いか、注意してみてあげるようにしましょう。不安なことがあれば、主治医に相談してみてください。
参考文献
オスグッド病(日本整形外科学会)
若年性特発性関節炎(難病情報センター)

