9月26日に配信スタートの韓国時代劇シリーズ「濁流」にて“ならず者”の主人公チャン・シユルを演じるロウンは、アイドルグループ・SF9のメンバーとしてデビューし、完璧なビジュアルでロマンス作品を中心にキャリアを積んできたイケメン俳優。「濁流」での大胆イメチェン以前にも、“彫刻男子”“国民の年下彼氏”など作品ごとに反響を巻き起こしてきた彼のキャリアに注目する。
■高身長イケメン！ロウンとは？
「濁流」は、青く澄んだ美しい景観から“無法地帯”へと変わり果てた京江(キョンガン)を舞台に、かつては同じ夢を見た幼なじみ2人が異なる道を歩んだ末に再会し、激動の運命を歩き出す姿を描くアクション時代劇。9月17日に開催された「第30回釜山国際映画祭」のオンスクリーンセクションでプレミア上映されるなど、配信開始前から注目を集める作品だ。
主演を務めるロウンは、1996年8月7日生まれの29歳。2016年3月にウェブドラマ「クリック・ユア・ハート」で俳優デビュー。その後、同作に出演していたメンバーと共に同年10月にボーイズグループ・SF9のメンバーとしてデビューを果たす。190cmの高身長を生かしたルックスで、SF9でも“ビジュアル担当”として活躍した。
2017年には、韓国若手俳優の登竜門と言われる“学校シリーズ”「恋するレモネード」に出演。その後も、イ・ソンギョン演じるヒロインの弟を演じた「アバウトタイム～止めたい時間～」や、「2018 SBS演技大賞」で作品賞を獲得したヒット作「輝く星のターミナル」(2018年)で着々と俳優としてキャリアを積んでいった。
■“彫刻男子”“国民の年下男子”…ロマンス作品で活躍
そんなロウンが俳優として一気に開花するきっかけになったのが、人気ウェブ漫画を原作にしたファンタジーロマンス「偶然見つけたハル」(2019年)。少女漫画の世界で、ヒロインに“ハル”と名付けられたことをきっかけに少しずつ自我に目覚めていく脇役“13番”を好演。この作品で一躍ブレイクを果たした。
漫画から飛び出したかのような完璧なルックス、そして“名前もなく無表情なエキストラ”という役柄がロウン自身の研ぎ澄まされた隙のない美貌とマッチし、ロウンを形容する“彫刻男子”というキャッチフレーズも登場。その無表情な脇役キャラ・13番が“ハル”という名を得たことで徐々に表情豊かに変化していく様子を繊細な演技で表現し、ロウンは「2019 MBC演技大賞」で男性新人賞を獲得。“俳優・ロウン”の名が一気にドラマファンに知れ渡った。
そんなロウンが“国民の年下男子”の称号を得たのが、「先輩、その口紅塗らないで」(2021年)。ロウンは、コスメブランドのマーケティングチームで働く青年ヒョンスンを演じた。
想いを寄せるチームの先輩・ソンア(ウォン・ジナ)を恋敵から奪おうと決めたヒョンスンが、デートに向かう彼女を「先輩、その口紅塗らないで」と引き留める――。「偶然見つけたハル」ではクールでピュアな高校生を演じたロウンが、この作品では憧れの先輩・ソンアを全力で奪い取ろうとする情熱あふれるキャラクターを熱演。ソンアの前で見せるかわいい年下男子キャラも好評で、“国民の年下男子”と愛された。
■「恋慕」「婚礼大捷」時代劇で立て続けに三冠獲得
その後も、ロウンは作品ごとに新しい表情を見せてきた。初の本格時代劇「恋慕」(2021年)では長身を生かした韓服姿でファンを魅了し、OST(挿入曲)「No Goodbye In Love」では美しい歌声も披露。ヒロインを演じたパク・ウンビンとのロマンス演技も話題を呼び、「2021 KBS演技大賞」では新人演技賞、人気賞、そしてウンビンと共にベストカップル賞の三冠を獲得。
続いて2023年のラブコメ時代劇「婚礼大捷＜こんれいたいしょう＞ -愛結ぶ二人-」では、漢陽(ハニャン)最高の成績で科挙に合格しながらもくすぶる“鬱憤男”シム・ジョンウを演じ、これまた今までにないコミカルな演技を見せて「2023 KBS演技大賞」で最優秀賞、人気賞、ベストカップル賞の三冠を達成した。
何色にも染まれる端正なルックスを生かし、作品ごとに新たな表情を見せてきたロウン。2023年にはSF9から離れ、演技をはじめとする個人活動に専念することが発表され、ますます俳優としての期待が高まる中、最新作「濁流」ではこれまでにない大胆イメチェンを披露する。
■「濁流」で見せる、司会者もびっくりの大胆イメチェン
演じるのは、過去を隠してならず者として生きるシユル。かつては幼なじみのチョン・チョン(パク・ソハム)と共に国軍将校を夢見ていたシユルだが、運命に翻弄され、2人はその夢を実現する前に離れ離れに。やがて、“ならず者”となったシユルは清廉な官吏を志すチョンと再会。朝鮮一の商人を夢見るチェ・ウン(シン・イェウン)も加わり、3人の運命が大きく交錯していく。
配信開始に先立ち9月23日に行われた制作発表会では、スクリーンに映し出された無精ひげにたくましい姿のシユルの写真に司会者が「はぁ…これは、どなたなんでしょうか(笑)。本当にロウンさんなのか目を疑っている方が本当に多いと思います」と思わず言葉を失うほど、大胆に変貌したキャラクターを披露。「こうして違う姿をお見せできて、もっと一生懸命努力すれば今後も長く演技の仕事ができるだろう、と思えました」と笑顔で答えた。
2025年10月に入隊を控えるロウン。しばらく表舞台でその姿を見ることはできないが、制作発表会では「僕は演技が好きなので、休まずに続けると思う」と除隊後の早期復帰に関しても意欲的にコメント。すでに兵役を済ませたソハムからも「(ロウンは)より成長してすてきな男性になって帰ってくるでしょう」の言葉が送られた。常に変化し続ける俳優・ロウンの新たな姿が堪能できる「濁流」に期待せずにいられない。
オリジナル韓国時代劇シリーズ「濁流」(全9話)は、ディズニープラスのスターで9月26日に配信開始。初回3話配信後、毎週金曜2話ずつ配信となる。
◆文＝ザテレビジョンドラマ部
