治療の時期はいつがよいの? 成長期を過ぎてからでもOK?
編集部
治療は何歳ごろに始めるのがよいですか?
川原先生
最も効果がでやすいのは5歳くらい〜思春期前までの期間です。思春期の開始時期は女子では10~12歳くらい、男子では11~13歳くらいまでが目安ですが、個人差が大きいです。思春期に入ると性ホルモンの影響で徐々に骨端線が閉じていくため、治療効果が下がります。早い段階で検査し、必要に応じて治療を始めることが大切です。
編集部
思春期を過ぎてからでも治療は可能ですか?
川原先生
骨端線が閉じていなければ、治療は可能です。ただし、閉じている場合は治療ができません。
編集部
成長ホルモン治療の注意点などはありますか?
川原先生
安全性の高いお薬なので過度な心配は要りませんが、副作用として注射部位の疼痛や発赤・発疹などが報告されています。副作用チェックもふくめ定期的に採血・採尿をおこないます。信頼できる医師の処方のもとで治療を進めることが大事です。
編集部
費用も気になります。
川原先生
成長ホルモン分泌不全など、明確な疾患がある場合や、-2SD以上の低身長かつ一定の条件を満たすと保険適用となりますがごく少数です。一方、-2SDにまでいかない低身長ですと保険が適用されず自費診療となります。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
川原先生
私自身が子どものときに低身長だった経験があるので、低身長のお子さんおよび保護者の気持ちは痛いほどわかります。また低身長自体は悪いことではありませんが、身長を伸ばすことで、お子さんの将来の夢や職業の選択肢を広げてくれる可能性もあります。お子さんの身長の伸び悩みや、親からの遺伝が心配、など、もし少しでも不安があれば、早めに専門機関に相談することをおすすめします。
編集部まとめ
身長の伸びには遺伝だけでなく、ホルモン、栄養、睡眠、生活環境といった多くの要素が関係しています。低身長が気になる場合は、「様子をみる」よりも「一度相談してみる」ことが重要です。骨の成長には限られた時期があるため、早めの受診と適切なサポートが何より大切です。

