インプラント治療の後に、頭痛や肩こりを感じることは珍しくありません。治療そのものが直接の原因とは限りませんが、噛み合わせの変化や筋肉、関節への負担が影響している可能性があります。
本記事ではインプラント治療後に頭痛や肩こりが起こる原因について、以下の点を中心にご紹介します。
インプラントとはどのような歯科治療なのか
インプラント治療後に頭痛や肩こりが起こる原因
インプラント治療後の症状で受診すべき目安
インプラント治療後に頭痛や肩こりの症状が生じる理由について理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。
インプラントの基礎知識

顎骨としっかり結合したインプラント体が土台となるため、天然歯に近い噛み心地を得られることが特徴です。インプラントは主に、
顎骨に埋め込むインプラント体
インプラント体と上部構造をつなぐアバットメント
見た目の歯として機能する上部構造
の3つのパーツから構成されています。
上部構造にはセラミックなど自然な色調の素材が使われることが多いとされ、見た目も自然に仕上がりやすい点がメリットです。
歯を補う方法には入れ歯やブリッジもありますが、周囲の歯に負担がかかる場合があります。
一方、インプラントは単独で噛む力を支えられるのが大きな特徴です。
ただし、外科的処置が必要になることや、健康状態によっては適応が難しい場合もあります。
また、保険適用外のため、費用が高額になる点にも注意が必要です。
入れ歯は使用しているうちに歯茎が変化し、フィット感が弱くなることがあります。
「食事中に外れやすい」「話しにくい」などの不便を感じる場合、顎骨に固定されるインプラントは、安定した装着感が期待できます。2.自然な見た目を大切にしたい方
インプラントは人工の歯を周囲の歯に合わせて作るため、自然な仕上がりになりやすいのが特徴です。
口元の見た目を重視される方や、人前に出る機会が多い方におすすめです。
3.しっかり噛めるようになりたい方
インプラントは顎骨としっかり結合するため、天然歯に近い噛む力を発揮しやすい治療法です。
「硬いものを避けて食事している」「噛む時に不安がある」という方にもおすすめです。
4.入れ歯のお手入れが負担に感じている方
入れ歯は取り外して洗浄するなど、日々のケアが大変だと感じる方もいます。
インプラントは、基本的に天然歯と同じように歯磨きでお手入れできるのが特徴です。
まずは現在のお口の状態や希望を伺いながら、治療の流れや費用、期間について説明を受けます。そのうえで、安全に手術を行うためにレントゲンや歯科用CTなどを用いて骨の量や神経、血管の位置を確認します。
噛み合わせをとることや口腔内写真の撮影、必要に応じて模型の作製など、治療計画に必要な情報を丁寧に集めていきます。2.治療計画の決定
検査結果をもとに、インプラントをどこに、どのように埋め込むかを具体的に設計します。
場合によっては、歯周病の治療や噛み合わせ調整など、先に行っておくべき処置を提案することもあります。
疑問点や不安なことは、この段階でしっかり相談しましょう。
3.インプラント手術
計画が整ったら、インプラント体を顎骨に埋め込む手術を行います。
局所麻酔で痛みを抑えますが、不安が強い方には静脈内鎮静法を併用し、リラックスした状態で治療を受けられる場合もあります。
術後は、インプラントと骨が結合するまで数ヶ月ほど時間をかけて経過を見守ります。
4.二次手術(必要な場合)
インプラントが骨としっかり結合したら、人工の歯を支える小さな土台(アバットメント)を装着します。
二次手術は短時間で、局所麻酔で行います。
5.上部構造の製作・装着
歯茎が落ち着いたら、上に装着する上部構造の型取りを行い、色や形を周囲の歯に合わせて作製します。
できあがった上部構造を調整し、噛み合わせを確認しながら固定します。
6.メンテナンスナンス
インプラントは定期的なメンテナンスが欠かせません。歯科医院でのチェックやクリーニング、自宅での正しい歯磨きが、インプラントを長持ちさせるポイントです。
インプラントと頭痛や肩こりの関係

インプラントを入れると、噛み合わせが治療前と微妙に変化することがあります。
上下の歯がうまく噛み合わない状態が続くと、顎の筋肉が緊張しやすくなり、結果として頭痛や肩こりにつながりやすくなります。2.顎関節への負担が増えている場合
噛み合わせの乱れや顎の使い方の変化により、顎関節に負荷がかかることがあります。
顎関節にトラブルが生じると、お口を開けにくい、顎が痛むなどの症状のほか、周囲の筋肉にも影響し、頭痛や肩こりが現れることがあります。
3.手術後の不安や緊張によるもの
手術を受けた後は、無意識のうちに身体が緊張しがちです。
緊張状態が続くと筋肉が硬くなり、首や肩に負担がかかりやすくなります。
4.術後の姿勢の変化
術後の痛みや違和感をかばうことで、知らず知らずのうちに頭や肩の位置がずれ、姿勢が悪くなることがあります。
その結果、首や肩の筋肉に無駄な力が入り、肩こりや頭痛が生じることがあります。
5.手術時・術後の筋肉疲労
手術では長時間お口を開け続けるため、顎まわりの筋肉が一時的に疲労しやすくなります。
これが周囲の筋肉へと波及すると、顔や首、肩のこり感につながることがあります。
まずは歯科医院で、噛み合わせやインプラントの固定状態、周囲の組織の炎症などを詳しく確認してもらうことが重要です。噛み合わせが原因であれば、上部構造の高さ調整やネジの締め直しで改善することがあります。
また、歯ぎしりや食いしばりが関係している場合には、マウスピースを用いたケアが役立つこともあります。上顎洞の炎症が疑われる場合は、歯科と耳鼻科での治療が必要になるケースもあり、薬による炎症のコントロールや洗浄、状態に応じて外科的処置が行われることもあります。 インプラント治療後の注意点があれば教えてください インプラント手術後は、傷口が落ち着くまでの過ごし方がとても大切です。しばらくは、お粥やスープなどやわらかい食事を選び、手術した側では噛まないようにしましょう。
また、身体が温まると腫れが強くなることがあるため、長時間の入浴や激しい運動は控えるとよいでしょう。歯磨きは、傷に直接触れないように気をつけながら優しく行い、処方されたうがい薬があれば指示にしたがって使用します。さらに、タバコは治癒を妨げる原因になるため、可能な範囲で控えることがおすすめです。

