大腸がんは早期に発見できれば治療しやすく生存率が高いがんです。各種検査で発見に努めますが、そのなかに手軽な血液検査があります。
本記事では大腸がんの血液検査では何を調べて何がわかるのかを解説し、併せてさまざまな初期症状や、血液検査以外の検査方法も紹介します。
大腸がんの検査方法や症状が気になる方は参考にしてください。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
大腸がんとは
大腸がんが発生するのは内面の粘膜上で、そこから外面の漿膜(しょうまく)に向かって浸みるように広がり(浸潤=しんじゅん)ます。さらにリンパ液や血液に乗って遠くの臓器に転移したり、腹腔を覆う腹膜上に散らばったりして広がります。
がんが発生しやすいのは肛門に近い直腸とS字結腸で、この2部位で70%以上を占める高率です。
大腸がんの5年相対生存率は約75%と高く、転移のない限局性大腸がんに限ると97%に達します。この事実は、転移していない早期に発見して治療すれば、完治が見込めるがんであることを示しています。
大腸がんは血液検査で発見できる?
血液検査だけで大腸がんを診断するのは困難です。大腸がんの血液検査は、主にがん細胞が作るタンパク質(=腫瘍マーカー)の種類や量を測定する検査です。大腸がんではCEA・CA19-9・p53などのマーカーが測定対象で、なかでも特にCEAの陽性率が高くなります。
検査は採血でマーカーの量を測って経過を観察したり、治療の効果を評価したりする方法です。マーカーの値は基本的にがんの量に比例するものですが、がん以外の疾病・飲酒・喫煙・月経などの影響も受けます。
また、がんが進行しないと値が上がらない傾向や、がんが進行しているのに値が上がらない場合もあり、マーカーの値だけでは診断できません。血液検査は画像や病理検査などと併せて、確定診断の参考にする検査との位置づけです。

